
■2025.06.17 スポーツナビ
「阪神のスカウトは凄い」成長が想像できなかった下位指名選手とは?
— スポーツナビ 野球編集部 (@sn_baseball_jp) June 17, 2025
元中日チーフスカウトが明かす秘話
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「阪神のスカウトは凄い」成長が想像できなかった下位指名選手とは? 元中日チーフスカウトが明かす秘話
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5位指名から2000本安打を達成した大島洋平
私がチーフスカウトになる前を含めて、下位指名で一番印象に残っている選手を挙げるとすると2009年に5位で獲った大島洋平(駒澤大−日本生命)になる。下位指名に限定せずこれまで担当した全ての選手の中でも一番の選手だ思っている。
前年には1位で同じ社会人の外野手、しかも同じ左投げ左打ちで駒澤大では大島の1年先輩でもあった日本通運の野本圭を指名していたが、それでも指名した。
こんなことを言うと今はスカウトで頑張っている野本に怒られるが、野本はインコースが打てなかったから私も1位で獲るほどの評価はしていなかった。だが大島はそのインコースを打つことができた。
野本1位のときはスカウト部長の中田宗男さんが東海大相模の大田泰示(巨人1位)を推して、監督の落合さんが野本を推した。中田さんは「野本1位でいくなら私を罷免してからにしてください」とまで言ったが最後は押し切られて野本になった。ドラフトが終わってから中田さんが悔しそうにしていたから「中田さん、来年良い選手がいてます。駒澤大出身の森(繁和)さんもおるから(落合さんも)絶対反対しません」と話したことを覚えている。
だが大島はその翌年、大事なドラフト解禁の年に手首を骨折してしまった。復帰することができたのはドラフトも迫っていた9月のことだった。
「大島が出るようになったら連絡下さい」と言っていた日本生命から「今日出ますよ」と連絡をもらい、急遽中田さんに付き合ってもらうことになった。
グラウンドに着いたのは試合の終盤。日本生命のグラウンドはちょっと階段を登った先にあるのだが、登り切ってグラウンドが開けた瞬間にセンターの大島のところにちょうど打球が飛んだ。「あれが大島です」と中田さんに言うと、大島はそれを捕って矢のような送球でランナーを刺した。それでスリーアウトになって次の回の攻撃が大島からだった。その打席で大島はインコースの真っ直ぐをスカーン! と打ち返し俊足を飛ばして二塁に到達した。それを見た中田さんは「ヨネ、帰ろう」と席を立とうとした。まだ7回。最終回に打席が回ってくる可能性もあったが「もうええから。監督に獲る言うとけ」と中田さんは席を立って別の試合会場へ向かった。
大島の捕る、投げる、打つ、走るをわずか数分の間に見ることができ、中田さんはもうそれだけで「大島は間違いない」と判断した。
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元中日スカウト・米村明さん「今年は怪我で戦線離脱しているが打線の中心を担う存在になりつつある。あのとき余計なことを言わなくて良かった」 福永裕基のドラフト7位指名について語る
元中日スカウト・米村明さん「この3位と4位の指名は順番で迷ったようだ。森を担当していた小山は『4位でも大丈夫』ということで、確実に石伊を獲るために3位で指名しようという話しもあった。だが井上監督は…」
米村明さんが大島選手の指名について明かしました。