
■2026.02.06 RadiChubu-ラジチューブ-
カットボールを変えた谷繁元信のひと言。川上憲伸が明かす黄金バッテリー秘話
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「キャッチャー誰にする?」
2004年、落合博満新監督による新体制がスタート。2月1日のキャンプ初日に異例の紅白戦が行なわれ、川上さんはいきなり146キロを計測するなど、エースとしての存在感を示しました。その相棒は、多くの勝利を中日ドラゴンズにもたらした谷繁元信捕手でした。
落合監督は当時、川上さんに直接「今日、キャッチャー誰にする?」と聞きに来ることがあったといいます。川上さんが「僕は谷繁さんしか考えられないです」と答えると、「だよな」と返ってきたそうです。しかし谷繁さん自身は、リード面でパターン化してしまうことへの悩みを抱えていたようです。
川上「谷繁さんは10年以上も同じような打者と対戦してきて、やっぱりどこかで麻痺したり、悩みもあったんでしょうね」
落合監督や森繁和ヘッドコーチが他のキャッチャーを起用したり、トレードで選手を呼んだりしたことが、逆に谷繁さんにとっては良い刺激になり、もう一度シンプルにリードすることにつながったのではないかと川上さんは分析します。
3塁側へのカットボール
そんな中、谷繁さんから川上さんにある提案がありました。それまでカットボールはホームベースの1塁側にしか使っていませんでしたが、最近バッターが意識し始めてうまく捉える打者も出てきたと谷繁さんは指摘。そろそろ3塁側にも大きめに投げられないかという話になったというのです。外からカットボールを投げるようになると、空振りや三振が増えるようになりました。
川上「同じ球種なんですけど、それを逆側のホームベース側で使うっていうのは、あんまり日本のプロ野球界ではなかったんですよ」
メジャー流の「バックドア」
実は、この配球はメジャーリーグでは当時から存在していました。「フロントドア」や「バックドア」と呼ばれる、内から曲げる、外から入れるという投球術です。
日本では基本的に、ホームベースの内側から外に逃げていく変化球が主流で、外から入ってくるという発想はあまりありませんでした。しかしメジャーリーグへの意識をずっと持っていた谷繁さんは、そのアレンジを川上さんに提案したのです。さらに谷繁さんは、岩瀬仁紀投手のスライダーにも同様のアレンジを施しました。それまでホームベースのだいたい真ん中から3塁側に曲がっていたスライダーを、1塁側のボールゾーンからギリギリでストライクになるように投げてもらうようにしました。
川上「右バッターにとっては本当に厄介だったと思います。ピッチャーがやってるというよりは、キャッチャーがアイデアを生んでいく」
落合監督や森繁和ヘッドコーチの中にも、おそらくそういうアイデアはなかったのではないかと川上さんは語ります。
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川上憲伸さん、中日・松山晋也への“アドバイス”
川上憲伸さんが名前を挙げた、2026年中日ドラゴンズのキーマン
川上憲伸さんが振り返りました。










