■2026.05.23 CBCラジオ
『若狭敬一のスポ音』

…
若狭アナ:
落合英二さんの会話の途中、
荒木雅博球団本部補佐が歩み寄ってきました。
私は1ヶ月ほど前、荒木さんが2軍で「座学」を始めようとしていることを聞いていました。
「荒木さん、お久しぶりですね。座学の準備、どうですか?」
荒木球団本部長補佐:
いや、順調ですよ。
今、動画を取り寄せています。
この動画というのは試合であった走塁ミスや、
試合であった守備の連携ミスなどの動画です。
テレビの映像だけではなく、
ホークアイという「鷹の目」、バンテリンドーム、360度、色んな角度から見る映像も取り寄せている。
そうです。
なぜ座学が必要なのか。
荒木さん、
荒木球団本部長補佐:
野球というのは遠くへ飛ばす、遠くへ投げる、速い球を投げる、
よーいドンで速く走るという競技じゃなくて、
相手との駆け引きとか、
ルールの範囲内でどれだけずる賢いプレーをするか、頭を使うスポーツなんです。
座学で、当然、基本的な動きの確認はもちろんのこと、
この場面、どんな打球を想像して、
どんな走塁、どんな守備をイメージできる?
どれだけルールの範囲内でずる賢いプレーを頭に浮かべられる?
そういった細かいところまで、
座学で1回、頭に入れてほしいんです。
その上で、
基本は「あっ、俺、こんなことも知らなかった」という基本を徹底して練習でやる。
そして「あっ、その走塁って確かにありっすね」とか、
「あっ、その守備、なるほど。そういう意識で、なるほど、それありっすね」というものを練習して試合で試す。
もちろん2軍の場での話です。
で、2軍の場でいっぱい失敗して、
「あっ、やっぱり、頭でイメージするのと実際やるの違ってました」という発見もありだし、
「いや、案外これいけますね。ちょっと待ってください、これ、もうちょっと磨きますので、これ自分のものにして、1軍に上がったときにやっちゃいますよ」。
どれだけ基本に忠実になれるか、
どれだけ応用、
ずる賢いプレーができるかどうか、座学でとにかく落とし込みたいんだ。
と。
「なぜそれを必要だと感じたんですか?」
荒木球団本部長補佐:
今、プロ野球の世界に入ってくる若手選手、
結構、アマチュア時代にそういう座学が抜け落ちてるんです。
昔はね、練習時間も長くて、
例えば監督と寮で同じ野球を見ながら、
あ~でもないこうでもない、
選手同士が集まって野球の話をあ~でもないこうでもない、
野球偏差値の高い選手がこんなプレーはどうだ、
「うわ、それ凄いね」と、なにげない会話の中で色んな学びがあったんだけれども、
今は高校でも部活の時間短い、週1回休みがある。
土日はそんな座学なんかしてる場合じゃなくて、
どんどん試合、試合。
頭を使って、頭の中にイメージすることというのが物凄く少なくなってるんですよね。
座学も別に寮のなんか部屋で難しくかしこまってやるんじゃなくて、
ヨギボー10個ぐらい並べて、
ダラダラしながら映像見ながら喋りたい。
そんなお話をしていました。
荒木さんがポロッと言ったんです。
荒木球団本部長補佐:
若狭さん、ちょっといいですか?
野球やってましたよね?
「やってましたよ」
荒木球団本部長補佐:
若狭さん、1塁ランナーだったとしましょう。
ヒットエンドランのサインが出ました。
バッターの足がそこそこで、
三遊間のゴロを打ちました。
ショートが捕りました。
どんな走塁します?
「いや、それは私だって野球やってますからね、エンドランでしょ。まずスタート切りますよね。で、エンドランなんで、バッターが打った打球がフライだったら戻らなきゃいけないので、1歩2歩スタートしたところでバッター見ます。で、ショートゴロですよね。で、ショートが捕る。2塁滑り込む。だから例えばワンアウト2塁とか、それでツーアウト2塁とかになるんじゃないですか?」、
荒木球団本部長補佐:
はいはい、まあまあ、まあまあ、はいそうですよね、普通ね。
でも、ショートの気持ち、考えてみてください。
ショート、1塁ランナーがスタートしたのって、
もう視野に入ってますよね。
で、三遊間のゴロが飛んできましたよね。
それで6-4投げます?
「あっ、投げないな」
荒木球団本部長補佐:
セカンドでのアウトってもう端から諦めますよね。
で、バッターランナーがめちゃくちゃ俊足だったら、
もう1塁も間に合わないかもしれないので投げないという選択がありますが、
そこそこの足なら投げるでしょう。
「あ、投げるわ、確かに」、
荒木球団本部長補佐:
その場合、1塁ランナーは2塁に滑り込まないんですよ。
オーバーランして、投げた瞬間、3塁に行くんです。
「ちょっと待って、それ、うわあ、全然想像つかなかった。え、荒木さん、それって現役時代やりました?」
荒木球団本部長補佐:
はい。
2007年日本シリーズ第1戦、札幌ドーム、
ダルビッシュが投げている時に僕は1塁ランナー。
井端さんがショートゴロ打って、僕、3塁まで行ってるんですよ。
「あったような気がする!」
結局、3-0でセギノールの3ランで負けた試合だから、
あまり目立ってなかったけど、あった気がする。
「荒木さん、その走塁ってやろうと思ってたんですか?いつ閃いたんですか?」
荒木球団本部長補佐:
若い頃、家でオールスター見てたんですよ。
古田さんがやったんですよ。
ヤクルトのキャッチャー、古田敦也さん。
1塁ランナーでショートゴロ、3-2だったんで、
自動エンドランだと思うんですが、
2塁回って3塁行ってたんですよ。
古田さんの足でできるんだったら、
これ、俺もできると思って、密かにずっと狙ってたんです。
と。
『若狭敬一のスポ音』

明日の「スポ音」コラムは「落合英二二軍投手コーディネーターと話して現代のコーチの難しさ、荒木雅博球団本部長補佐と話して座学の必要性を感じた」と題して語ります。先程、バンテリンドームで落合コーディネーターに「今日からまた一軍ですか?」と尋ねると、「ガッツリな」と一言。
— 若狭敬一のスポ音 (@cbcspoon1053) May 22, 2026
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若狭アナ:
落合英二さんの会話の途中、
荒木雅博球団本部補佐が歩み寄ってきました。
私は1ヶ月ほど前、荒木さんが2軍で「座学」を始めようとしていることを聞いていました。
「荒木さん、お久しぶりですね。座学の準備、どうですか?」
荒木球団本部長補佐:
いや、順調ですよ。
今、動画を取り寄せています。
この動画というのは試合であった走塁ミスや、
試合であった守備の連携ミスなどの動画です。
テレビの映像だけではなく、
ホークアイという「鷹の目」、バンテリンドーム、360度、色んな角度から見る映像も取り寄せている。
そうです。
なぜ座学が必要なのか。
荒木さん、
荒木球団本部長補佐:
野球というのは遠くへ飛ばす、遠くへ投げる、速い球を投げる、
よーいドンで速く走るという競技じゃなくて、
相手との駆け引きとか、
ルールの範囲内でどれだけずる賢いプレーをするか、頭を使うスポーツなんです。
座学で、当然、基本的な動きの確認はもちろんのこと、
この場面、どんな打球を想像して、
どんな走塁、どんな守備をイメージできる?
どれだけルールの範囲内でずる賢いプレーを頭に浮かべられる?
そういった細かいところまで、
座学で1回、頭に入れてほしいんです。
その上で、
基本は「あっ、俺、こんなことも知らなかった」という基本を徹底して練習でやる。
そして「あっ、その走塁って確かにありっすね」とか、
「あっ、その守備、なるほど。そういう意識で、なるほど、それありっすね」というものを練習して試合で試す。
もちろん2軍の場での話です。
で、2軍の場でいっぱい失敗して、
「あっ、やっぱり、頭でイメージするのと実際やるの違ってました」という発見もありだし、
「いや、案外これいけますね。ちょっと待ってください、これ、もうちょっと磨きますので、これ自分のものにして、1軍に上がったときにやっちゃいますよ」。
どれだけ基本に忠実になれるか、
どれだけ応用、
ずる賢いプレーができるかどうか、座学でとにかく落とし込みたいんだ。
と。
「なぜそれを必要だと感じたんですか?」
荒木球団本部長補佐:
今、プロ野球の世界に入ってくる若手選手、
結構、アマチュア時代にそういう座学が抜け落ちてるんです。
昔はね、練習時間も長くて、
例えば監督と寮で同じ野球を見ながら、
あ~でもないこうでもない、
選手同士が集まって野球の話をあ~でもないこうでもない、
野球偏差値の高い選手がこんなプレーはどうだ、
「うわ、それ凄いね」と、なにげない会話の中で色んな学びがあったんだけれども、
今は高校でも部活の時間短い、週1回休みがある。
土日はそんな座学なんかしてる場合じゃなくて、
どんどん試合、試合。
頭を使って、頭の中にイメージすることというのが物凄く少なくなってるんですよね。
座学も別に寮のなんか部屋で難しくかしこまってやるんじゃなくて、
ヨギボー10個ぐらい並べて、
ダラダラしながら映像見ながら喋りたい。
そんなお話をしていました。
荒木さんがポロッと言ったんです。
荒木球団本部長補佐:
若狭さん、ちょっといいですか?
野球やってましたよね?
「やってましたよ」
荒木球団本部長補佐:
若狭さん、1塁ランナーだったとしましょう。
ヒットエンドランのサインが出ました。
バッターの足がそこそこで、
三遊間のゴロを打ちました。
ショートが捕りました。
どんな走塁します?
「いや、それは私だって野球やってますからね、エンドランでしょ。まずスタート切りますよね。で、エンドランなんで、バッターが打った打球がフライだったら戻らなきゃいけないので、1歩2歩スタートしたところでバッター見ます。で、ショートゴロですよね。で、ショートが捕る。2塁滑り込む。だから例えばワンアウト2塁とか、それでツーアウト2塁とかになるんじゃないですか?」、
荒木球団本部長補佐:
はいはい、まあまあ、まあまあ、はいそうですよね、普通ね。
でも、ショートの気持ち、考えてみてください。
ショート、1塁ランナーがスタートしたのって、
もう視野に入ってますよね。
で、三遊間のゴロが飛んできましたよね。
それで6-4投げます?
「あっ、投げないな」
荒木球団本部長補佐:
セカンドでのアウトってもう端から諦めますよね。
で、バッターランナーがめちゃくちゃ俊足だったら、
もう1塁も間に合わないかもしれないので投げないという選択がありますが、
そこそこの足なら投げるでしょう。
「あ、投げるわ、確かに」、
荒木球団本部長補佐:
その場合、1塁ランナーは2塁に滑り込まないんですよ。
オーバーランして、投げた瞬間、3塁に行くんです。
「ちょっと待って、それ、うわあ、全然想像つかなかった。え、荒木さん、それって現役時代やりました?」
荒木球団本部長補佐:
はい。
2007年日本シリーズ第1戦、札幌ドーム、
ダルビッシュが投げている時に僕は1塁ランナー。
井端さんがショートゴロ打って、僕、3塁まで行ってるんですよ。
「あったような気がする!」
結局、3-0でセギノールの3ランで負けた試合だから、
あまり目立ってなかったけど、あった気がする。
「荒木さん、その走塁ってやろうと思ってたんですか?いつ閃いたんですか?」
荒木球団本部長補佐:
若い頃、家でオールスター見てたんですよ。
古田さんがやったんですよ。
ヤクルトのキャッチャー、古田敦也さん。
1塁ランナーでショートゴロ、3-2だったんで、
自動エンドランだと思うんですが、
2塁回って3塁行ってたんですよ。
古田さんの足でできるんだったら、
これ、俺もできると思って、密かにずっと狙ってたんです。
と。
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荒木球団本部長補佐が説明です。












コメント欄で「ようやっとる」が押された主な意見
皆が皆名門出身の野球漬けって時代でもなくなったからこういう機会が必要な選手もいるよね
あと、一軍でも意思の疎通できてるの?って部分があるから事前に議論しておくのは良いね