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当時の中日・水谷啓昭スカウト「それよりも亜大の選手がおもしろい」 → 中田宗男スカウトが視察すると…

井端弘和

■2023.11.14 中日スポーツ



■2023.11.14 中日スポーツ

中日のドラフトは“5位が当たる”…井端弘和の下位指名が可能だったワケ 試合中注視して気づく「いぶし銀」
当時の中日・水谷啓昭スカウト「それよりも亜大の選手がおもしろい」 → 中田宗男スカウトが視察すると…

 早速、秋のリーグ戦を視察。その日は幸運にも雨でした。以前に「悪天候の試合には、その投手の本質が表れる」と書きましたが、野手も同じです。当時の井端は二塁手。走者一塁で遊ゴロが飛び、ベースカバーに入ります。送球を受けた井端は、一塁にワンバウンドで投げたのです。ボールが滑ることを想定して、どこに来ても捕れる体勢で待ち、自分はワンバウンドで確実に併殺を取る。すべてが意図した動きだったことはすぐわかりました。

 打撃でも驚かされました。外角低めに決まりかけた球を、最後の最後にバットを出して一塁側にファウル。それも当てて逃げるのではなく、ビシッと強い打球でした。ギリギリまで投球を見極められる証拠です。即決。しかも水谷さんは「下位でも取れる」。星野監督には「そんないい選手が下位で取れるのか?」と言われましたが、こちらは自信がありました。

 玄人好み、いぶし銀。井端の良さは「相手が嫌がる選手」という点です。遊撃手としても華麗さはないが、投手からすればどんな打球も逃さない安心感があります。年配のファンなら記憶にあるかもしれませんが、私が入団した(79年)ころの中日には、梅田邦三さんという内野手がいました。難しいバウンドでも平然と合わせる井端の守備を見て、私は梅田さんを思い出したものです。

 典型的な実戦向き。裏を返せば井端の良さはノックや打撃練習ではわかりません。決め手となったワンバウンド送球とファウルもそうですが、試合での一挙手一投足を「そういう目」で見ないと気付かない。それが5位での指名が可能だった理由です。

 同時に低いレベルに置くと停滞し、高いレベルに放り込むと急激に伸びる。そんな典型でもありました。入団から2年間は2軍でくすぶっていました。当時の中日は現場とスカウトの風通しが良かったので、私は島野コーチに言いました。「井端は下に置いていたら下の選手にしか見えません。絶対に戦力になりますよ」。使ってさえもらえれば、必ず輝くのです。

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当時のことを明かしました。

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