■2020.05.03 スポスタ魂
─1002試合登板と407セーブ、前人未到の大記録を築いた伝説のクローザー岩瀬仁紀。これまで明かさなかった輝かしい記録の裏に隠された胸の内。長年、岩瀬を取材してきた佐藤啓に打ち明けた。誰も知らない「鉄腕の素顔」。岩瀬はあの時何を感じていたのか…。
『2017年8月6日 もう一度あの場所で投げたい』
─2017年8月、岩瀬はプロ野球史上最多となる950登板を達成。クローザーとして9回に登板しセーブを記録。大歓声とフラッシュに包まれた岩瀬。しかし、その胸の内は決して明るくはなかった…。周囲の祝福に笑顔で応えるものの、その胸の内は複雑だったという。
岩瀬:
まぁ記録自体は達成できて嬉しいですけど、
「抑え」になれていない自分がずっと歯がゆかったっていうのは覚えていますね。
やるからには最後は「抑え」で終わりたいっていうふうには思ってましたから。
「抑え」に戻るために…、頑張ってましたね。
佐藤アナ:
またクローザーをやりたいと?
岩瀬:
そうですね。
もう一度あの場所で投げたいと思っていましたから。
─この頃の岩瀬は中継ぎ。時には敗戦処理を任されることも。9回のマウンドには後輩らが立つようになっていた。岩瀬はもう一度「クローザー」を目指し、2018年シーズンに挑んだ。9月、1000試合登板となったこの試合(2018年9月28日 阪神戦)、岩瀬は9回にクローザーとして登板。”クローザー・岩瀬仁紀” 通算407セーブの大記録達成。その時岩瀬は何を思ったのか…。
岩瀬:
正直ね、もう1000試合の時は最後お立ち台で泣いてましたけど、
あれは1000試合の喜びとかそういったことじゃなくて、
もう引退をするって決めてたんで、
ここのお立ち台に立つのももう最後だなと思ったんでそういうふうになったんでしょうね。
佐藤アナ:
引退を決意した何かきっかけ、指標はあったんですか? 岩瀬さんの中で。
岩瀬:
う~ん…。
やっぱり「抑え」が出来なかったことですね。
佐藤アナ:
やっぱり「抑え」の役を他の人に担わせる立場になったことを自分では許せなかった?
岩瀬:
許せないですし、
もう自分が戻るべきところではなくてしまったと感じた時に、
やっぱりもう引退したほうがいいなっていうふうに思いましたね。
─1002試合登板と407セーブ、前人未到の大記録を築いた伝説のクローザー岩瀬仁紀。これまで明かさなかった輝かしい記録の裏に隠された胸の内。長年、岩瀬を取材してきた佐藤啓に打ち明けた。誰も知らない「鉄腕の素顔」。岩瀬はあの時何を感じていたのか…。
『2017年8月6日 もう一度あの場所で投げたい』
─2017年8月、岩瀬はプロ野球史上最多となる950登板を達成。クローザーとして9回に登板しセーブを記録。大歓声とフラッシュに包まれた岩瀬。しかし、その胸の内は決して明るくはなかった…。周囲の祝福に笑顔で応えるものの、その胸の内は複雑だったという。
岩瀬:
まぁ記録自体は達成できて嬉しいですけど、
「抑え」になれていない自分がずっと歯がゆかったっていうのは覚えていますね。
やるからには最後は「抑え」で終わりたいっていうふうには思ってましたから。
「抑え」に戻るために…、頑張ってましたね。
佐藤アナ:
またクローザーをやりたいと?
岩瀬:
そうですね。
もう一度あの場所で投げたいと思っていましたから。
─この頃の岩瀬は中継ぎ。時には敗戦処理を任されることも。9回のマウンドには後輩らが立つようになっていた。岩瀬はもう一度「クローザー」を目指し、2018年シーズンに挑んだ。9月、1000試合登板となったこの試合(2018年9月28日 阪神戦)、岩瀬は9回にクローザーとして登板。”クローザー・岩瀬仁紀” 通算407セーブの大記録達成。その時岩瀬は何を思ったのか…。
岩瀬:
正直ね、もう1000試合の時は最後お立ち台で泣いてましたけど、
あれは1000試合の喜びとかそういったことじゃなくて、
もう引退をするって決めてたんで、
ここのお立ち台に立つのももう最後だなと思ったんでそういうふうになったんでしょうね。
佐藤アナ:
引退を決意した何かきっかけ、指標はあったんですか? 岩瀬さんの中で。
岩瀬:
う~ん…。
やっぱり「抑え」が出来なかったことですね。
佐藤アナ:
やっぱり「抑え」の役を他の人に担わせる立場になったことを自分では許せなかった?
岩瀬:
許せないですし、
もう自分が戻るべきところではなくてしまったと感じた時に、
やっぱりもう引退したほうがいいなっていうふうに思いましたね。
落合博満さん「1年ぐらい投げられないから何だ。お前はどれだけやってきたと思っているんだ」
最後まで「抑え」という役割にこだわり続けたレジェンド岩瀬仁紀さん。晩年は複雑な想いもありながらの登板だったようです。