「その体があれば絶対に155キロ出る」　中日・勝野昌慶、「高校時代の一番の思い出の場所」で…

■2025.05.06 中日スポーツ

中日・勝野昌慶、球団日本人最速160キロ支えた亡き恩師の言葉『その体があれば絶対に』原点の土岐商時代


　スピードと勝野―。原点は土岐商時代。岐阜県中津川市の鍼灸（しんきゅう）院兼トレーニング施設「原気塾」に通っていた。地元出身の三浦雅彦さんが35年前に開業し、先輩たちがお世話になっていた。入学時は球速130キロにも満たなかったが、三浦さんは言い切った。「その体があれば絶対に155キロ出る」

　空手やボクシングの経験がある三浦さんは自らもトレーニングにのめり込み、競技ごとに独自のメニューを考案。「とにかくウエートトレーニングを大切にしていた。レッグレイズから始まってヒップエクステンション。足におもりつけて四つんばいになって尻のトレーニングをしたり。肩もダンベルで鍛えていましたね」。12畳半の部屋にところ狭しと人が集まり、メニューをこなしていった。

　妻の哲子（のりこ）さんの手料理も楽しみだった。「丸刈りの高校生が何人も来て、待ち時間もうるさかったと思う。それでもご飯食べさせてくれたり、励ましてくれたり。雅彦さんはむちゃくちゃやさしくて、しゃべるのが大好きだった。高校時代の一番の思い出の場所かもしれない」。家でも学校でもない「場所」に何度も救われた。勝野は高3のときに最速146キロを計測。野球を続ける道が切り開かれた。

　その三浦さんはもういない。2023年に69歳で亡くなった。出会ったときから肺がんで闘病していた。「僕にセンスはない。だからこそ三浦さんたちとつくってきた。そういう自負はあります」。師匠の想像を5キロ超えた。これもまだ、途中だ。

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勝野投手が明かしました。

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