■2026.07.04 CBCラジオ
『若狭敬一のスポ音』

…
『阿部寿樹選手に代打の心構えについて深掘りすると、「時代と文化」という意外な言葉が返ってきた』
若狭アナ:
社会人ホンダからドラフト5位で中日に入団。
中日7年。
涌井投手との交換トレードで楽天移籍。
楽天3年。
今年、古巣・中日に復帰して1年目。
プロ11年目、36歳のベテラン・阿部選手。
おととい時点で、代打での成績、
28回起用され、22打数9安打、9打点、.409。
得点圏打率.462。
素晴らしいです。
今シーズン何度も何度も阿部選手には、
声をかけて取材をさせてもらっているんですよね。
常々、彼は代打で最も大切にしていることとして、
阿部:
ファーストストライクを振ること。
と答えています。
直近の、あの甲子園見ました?
敵地、甲子園で代打で出て、
いずれも初球ファーストストライクですよね。
鮮やかな勝ち越しタイムリーを放ちました。
もう常々、取材していますから、
私も阿部選手が打席に入った時点で、
「さぁ、阿部ちゃんファーストストライク、今日も振るよね。どっちを狙っているの?真っすぐ?変化球?」と思いながら見ています。
狙い球を絞るという頭の整理。
自分のスイングをファーストストライクから仕掛ける身体の準備。
考えていることは、もうこの2点のみです。
他のことは、ほとんど頭に入れていないと常々話しています。
で、阿部選手に取材をしたのは先週だったので、
今週のあの甲子園のタイムリーは生まれていない状況で、
この話は聞いたんですね。
その話をした時には、
直近で、東京ドームのジャイアンツ戦で、
代打での逆転タイムリーを放っていたんです。
だから私はこう聞きました。
「阿部さん、また初球、大勢の初球でしたね?」、
阿部:
そうですね。
大勢は、本当に良いピッチャーで、
ボール見ても良いことないですし、
追い込まれたら、ほぼ打つの無理ですし、
フォアボール出すピッチャーでもないですからね。
「阿部さん、でも、初球って凡退したら、なんで初球から打つんだとか、打つのはいいよ、打つのはいいよと言っておきながら、もっと良い打球を打てとか、野球中継を聞いていても、よく耳にするんですけど、そういう言葉ってどうですか?」、
阿部:
初球を打つ、打たないって、
本当、結果論が多いですよね。
「打ったらよく打った」、
「凡打したら、なんで打つんだ」。
今は特に気にしていませんが、
もうベテランですからね、気にしていませんが、
ずっと変だなとは思っていました。
凡打しても「今のはOK」という人は、ほとんどいないですよね(笑)
と笑っていました。
改めて、「なぜファーストストライクを振るのか?」。
ここを深掘りしました。
すると阿部選手は、
阿部:
時代じゃないですかね。
という意外な「時代」という言葉が返ってきました。
「時代?どういうことですか?」
阿部:
いや、今の時代、
ピッチャーの球は、本当に速いんですよ。
特に終盤に投げてくる勝ちパターンのピッチャーなんて、
どのチームもストレートは速い。
変化球はキレる。
フォアボールは出さない。
そんなピッチャー相手にボールを見て追い込まれて、
どうやって打つんですか?
どんなバッターでも2ストライク後の打率は下がるんです。
よく「球数を投げさせろ」と言いますが、
球数を万が一投げさせたところで、
また凄いピッチャーが出てくるだけなんです。
「だからこそファーストストライクということですか?」
阿部:
そうです。
バッテリーサイドに立てば、ストライクを先行させたいし、
初球からギリギリを狙ってボール、ボールとボール先行になるときつくなる。
だから初球、2球目は、多少甘めでストライクを取って、
そこから際どいところに散らしていきたいと思うのがバッテリー。
だったら、
甘い球が来る確率が一番高いのはファーストストライクということです。
3つストライクが来るとして、
ファーストストライクからスイングを仕掛ければ3回振れる。
もし2ストライクまで見てしまったら1回のスイングで仕留めないといけない。
3回振ったほうがまだ打てる確率、高いですよ(笑)
と笑っていました。
時代というのは、ピッチャーの球が昔に比べて随分速くなっているということだったんですね。
さらに予想外の言葉、「文化」というワードも出てきました。
阿部選手は、
阿部:
文化を変えるべきだと思います。
「ぶ、文化!?」
阿部:
はい。
やはりセ・リーグは「粘るのが良い」「見るのが良い」「球数を投げさせるのが良い」、
逆に「あっさり終わるのは悪い」という文化がある気がします。
実際、僕も最初のドラゴンズ時代はそうでした。
でも、今の時代、粘っても、ヒットが出る確率は低いし、
長打なんて、ほぼ出ないですよ。
と。
ここからは、長打の話。
文化を変えることが、
長打発生確率アップに繋がるという話になります。
「えっ、阿部さん、長打?」
阿部:
そうです。
やはり点を取るため、勝つためには長打は大事です。
単打、単打、単打でっていうのは、なかなか難しい。
でも、長打を打つためには、
自分のしっかりしたスイングが必要です。
当てただけのバッティングで、長打は出ません。
でも、追い込まれてからは、自分のスイングはなかなかできない。
追い込まれても、自分のスイングができる選手が凄いんですけども、
それは一握りで僕は無理です。
この、ところどころで、「僕は無理です」っていうね(笑)
阿部選手は、どうなんでしょう、
身の丈に合った発言というのか、
まぁ謙虚だから、そういう発言をするのか、
もうベテランだから割り切れているのか、
結構、「いや、僕は無理ですから」という話をよくするんですけども。
追い込まれてから自分のスイングは無理。
「長打の出やすさという点でも、ファーストストライクからしっかり振ることが重要なんですね?」
阿部:
はい。
阿部選手もね、子供の頃からずっと野球をしていたんですが、
今、思うことがあるそうです。
阿部選手、
阿部:
今、野球のバッターの仕事は90度の角度に、いかに速い打球を飛ばすかだと思っています。
それがバッターの仕事です。
もうそれだけです。
90度の範囲なら、どこでもいい。
とにかく速い打球を打つ、その1点。
その意識がヒットはもちろん、長打に繋がるんです。
球が速い時代に、粘って、粘って、
1,2塁間に綺麗に打つなんて、僕には無理です。
もちろんそういうタイプの選手もいますが、
スタメンに、ファーストストライクからガンガン振れる選手が、
どれだけいるかが大切です。
文化を変えないとバンテリンを狭くした意味はないですよ。
長打、ホームラン、得点を期待してバンテリンを狭くしたんですよね。
だったら、ボールを見る、粘ることを良しとする文化ではなく、
あっさり終わってもいいから、
ファーストストライクをガンガン振る文化にしないと意味がないですし、
そういう選手がスタメンにどれだけ名を連ねるかだと思います。
じゃないと正直、文化が変わっているチームにやられるだけです。
最後の言葉、刺さりましたね。
さぁ、この話、
「ファーストストライクから積極的にガンガン振るぞ」という話、
毎週、このコーナーをお聞きのみなさん、ピンときませんか。
あの松中信彦コーチが言っていたこととリンクします。
松中コーチは現役時代、ソフトバンクでした。
ソフトバンクはファーストストライクから、
松中コーチの言葉で言うと、ブリブリ振る文化でした。
これは王貞治さんの教えです。
振らないと、味方からヤジが飛ぶ文化でした。
松中コーチが中日に来て1番驚いたのが、
ファーストストライクからブリブリ振る文化が全くないことでした。
もう、バンテリンをドラゴンズは狭くしてしまっているんです。
時代に合わせて文化を変えない限り、
明るい未来がないような気がしてきました。
ドラゴンズ打線が、本当にこのバンテリンのサイズを小さくしたことに、
マッチできるか、どうかというのは、
阿部選手のバッティングに、考え方にヒントがある気がします。
『若狭敬一のスポ音』

3対2!大接戦をものにしました!今週の「スポ音」コラムは「勝負強い阿部寿樹選手に代打について深掘りすると、時代と文化という意外な答えが返ってきた」と題して語る予定です。ヒーローインタビューでは「たまたまです」と話していましたが、ベテランならではの考えを持って打席に入っています。
— 若狭敬一のスポ音 (@cbcspoon1053) July 2, 2026
明日から石井亮次アナに代わり、「ゴゴスマ」の司会を4日間務めます。「スポ音」で紹介しましたが、代打の切り札阿部選手に心構えを聞くと「ファーストストライクを振る」でした。大切なのは狙い球を絞る頭の整理と初球から振れる体の準備のみ。余計な事は考えない。私も頭と体を整えて、頑張ります!
— 若狭敬一のスポ音 (@cbcspoon1053) July 5, 2026
…
『阿部寿樹選手に代打の心構えについて深掘りすると、「時代と文化」という意外な言葉が返ってきた』
若狭アナ:
社会人ホンダからドラフト5位で中日に入団。
中日7年。
涌井投手との交換トレードで楽天移籍。
楽天3年。
今年、古巣・中日に復帰して1年目。
プロ11年目、36歳のベテラン・阿部選手。
おととい時点で、代打での成績、
28回起用され、22打数9安打、9打点、.409。
得点圏打率.462。
素晴らしいです。
今シーズン何度も何度も阿部選手には、
声をかけて取材をさせてもらっているんですよね。
常々、彼は代打で最も大切にしていることとして、
阿部:
ファーストストライクを振ること。
と答えています。
直近の、あの甲子園見ました?
敵地、甲子園で代打で出て、
いずれも初球ファーストストライクですよね。
鮮やかな勝ち越しタイムリーを放ちました。
もう常々、取材していますから、
私も阿部選手が打席に入った時点で、
「さぁ、阿部ちゃんファーストストライク、今日も振るよね。どっちを狙っているの?真っすぐ?変化球?」と思いながら見ています。
狙い球を絞るという頭の整理。
自分のスイングをファーストストライクから仕掛ける身体の準備。
考えていることは、もうこの2点のみです。
他のことは、ほとんど頭に入れていないと常々話しています。
で、阿部選手に取材をしたのは先週だったので、
今週のあの甲子園のタイムリーは生まれていない状況で、
この話は聞いたんですね。
その話をした時には、
直近で、東京ドームのジャイアンツ戦で、
代打での逆転タイムリーを放っていたんです。
だから私はこう聞きました。
「阿部さん、また初球、大勢の初球でしたね?」、
阿部:
そうですね。
大勢は、本当に良いピッチャーで、
ボール見ても良いことないですし、
追い込まれたら、ほぼ打つの無理ですし、
フォアボール出すピッチャーでもないですからね。
「阿部さん、でも、初球って凡退したら、なんで初球から打つんだとか、打つのはいいよ、打つのはいいよと言っておきながら、もっと良い打球を打てとか、野球中継を聞いていても、よく耳にするんですけど、そういう言葉ってどうですか?」、
阿部:
初球を打つ、打たないって、
本当、結果論が多いですよね。
「打ったらよく打った」、
「凡打したら、なんで打つんだ」。
今は特に気にしていませんが、
もうベテランですからね、気にしていませんが、
ずっと変だなとは思っていました。
凡打しても「今のはOK」という人は、ほとんどいないですよね(笑)
と笑っていました。
改めて、「なぜファーストストライクを振るのか?」。
ここを深掘りしました。
すると阿部選手は、
阿部:
時代じゃないですかね。
という意外な「時代」という言葉が返ってきました。
「時代?どういうことですか?」
阿部:
いや、今の時代、
ピッチャーの球は、本当に速いんですよ。
特に終盤に投げてくる勝ちパターンのピッチャーなんて、
どのチームもストレートは速い。
変化球はキレる。
フォアボールは出さない。
そんなピッチャー相手にボールを見て追い込まれて、
どうやって打つんですか?
どんなバッターでも2ストライク後の打率は下がるんです。
よく「球数を投げさせろ」と言いますが、
球数を万が一投げさせたところで、
また凄いピッチャーが出てくるだけなんです。
「だからこそファーストストライクということですか?」
阿部:
そうです。
バッテリーサイドに立てば、ストライクを先行させたいし、
初球からギリギリを狙ってボール、ボールとボール先行になるときつくなる。
だから初球、2球目は、多少甘めでストライクを取って、
そこから際どいところに散らしていきたいと思うのがバッテリー。
だったら、
甘い球が来る確率が一番高いのはファーストストライクということです。
3つストライクが来るとして、
ファーストストライクからスイングを仕掛ければ3回振れる。
もし2ストライクまで見てしまったら1回のスイングで仕留めないといけない。
3回振ったほうがまだ打てる確率、高いですよ(笑)
と笑っていました。
時代というのは、ピッチャーの球が昔に比べて随分速くなっているということだったんですね。
さらに予想外の言葉、「文化」というワードも出てきました。
阿部選手は、
阿部:
文化を変えるべきだと思います。
「ぶ、文化!?」
阿部:
はい。
やはりセ・リーグは「粘るのが良い」「見るのが良い」「球数を投げさせるのが良い」、
逆に「あっさり終わるのは悪い」という文化がある気がします。
実際、僕も最初のドラゴンズ時代はそうでした。
でも、今の時代、粘っても、ヒットが出る確率は低いし、
長打なんて、ほぼ出ないですよ。
と。
ここからは、長打の話。
文化を変えることが、
長打発生確率アップに繋がるという話になります。
「えっ、阿部さん、長打?」
阿部:
そうです。
やはり点を取るため、勝つためには長打は大事です。
単打、単打、単打でっていうのは、なかなか難しい。
でも、長打を打つためには、
自分のしっかりしたスイングが必要です。
当てただけのバッティングで、長打は出ません。
でも、追い込まれてからは、自分のスイングはなかなかできない。
追い込まれても、自分のスイングができる選手が凄いんですけども、
それは一握りで僕は無理です。
この、ところどころで、「僕は無理です」っていうね(笑)
阿部選手は、どうなんでしょう、
身の丈に合った発言というのか、
まぁ謙虚だから、そういう発言をするのか、
もうベテランだから割り切れているのか、
結構、「いや、僕は無理ですから」という話をよくするんですけども。
追い込まれてから自分のスイングは無理。
「長打の出やすさという点でも、ファーストストライクからしっかり振ることが重要なんですね?」
阿部:
はい。
阿部選手もね、子供の頃からずっと野球をしていたんですが、
今、思うことがあるそうです。
阿部選手、
阿部:
今、野球のバッターの仕事は90度の角度に、いかに速い打球を飛ばすかだと思っています。
それがバッターの仕事です。
もうそれだけです。
90度の範囲なら、どこでもいい。
とにかく速い打球を打つ、その1点。
その意識がヒットはもちろん、長打に繋がるんです。
球が速い時代に、粘って、粘って、
1,2塁間に綺麗に打つなんて、僕には無理です。
もちろんそういうタイプの選手もいますが、
スタメンに、ファーストストライクからガンガン振れる選手が、
どれだけいるかが大切です。
文化を変えないとバンテリンを狭くした意味はないですよ。
長打、ホームラン、得点を期待してバンテリンを狭くしたんですよね。
だったら、ボールを見る、粘ることを良しとする文化ではなく、
あっさり終わってもいいから、
ファーストストライクをガンガン振る文化にしないと意味がないですし、
そういう選手がスタメンにどれだけ名を連ねるかだと思います。
じゃないと正直、文化が変わっているチームにやられるだけです。
最後の言葉、刺さりましたね。
さぁ、この話、
「ファーストストライクから積極的にガンガン振るぞ」という話、
毎週、このコーナーをお聞きのみなさん、ピンときませんか。
あの松中信彦コーチが言っていたこととリンクします。
松中コーチは現役時代、ソフトバンクでした。
ソフトバンクはファーストストライクから、
松中コーチの言葉で言うと、ブリブリ振る文化でした。
これは王貞治さんの教えです。
振らないと、味方からヤジが飛ぶ文化でした。
松中コーチが中日に来て1番驚いたのが、
ファーストストライクからブリブリ振る文化が全くないことでした。
もう、バンテリンをドラゴンズは狭くしてしまっているんです。
時代に合わせて文化を変えない限り、
明るい未来がないような気がしてきました。
ドラゴンズ打線が、本当にこのバンテリンのサイズを小さくしたことに、
マッチできるか、どうかというのは、
阿部選手のバッティングに、考え方にヒントがある気がします。
中日・阿部寿樹は“7月が大の得意” その要因は…
元中日監督・立浪和義さん、阿部寿樹は「(思い切りの良さと1球で仕留める技術が)素晴らしい」「だいぶベテランですね。普通の年齢で言えば、70歳近いぐらいの…」「野球年齢で言えばですね」
阿部選手が語ります。













コメント欄で「ようやっとる」が押された主な意見
考えをアップデートできる人はほんとに大切
個人的にもガンガン振っていってほしい
今は分業制でどんどん中継ぎも出てくるんだから、よほどの制球難以外は攻めるべき
分析力は大事だと思うわ
特に野手陣は頭を使って野球をした方がいい
ファーストストライクを振るだけではダメ、速い打球を飛ばせるバッティングをして初めて今のはいい凡打となる
中日のバッターは初球を打ちにいってボテボテのゴロ、ポップフライを打つことが多い 阿部ちゃんみたいに見事に速い打球を打ち返せる選手が少ない サノーが近いかなくらい
ファーストストライクを振る練習だけじゃなくて、狙った球を鋭く打ち返す練習をして欲しい
マスターが今活躍出来ているのも偶然では無いというがよく分かるし、寡黙な男ではあるが、こういう言葉を若手に伝えていってほしい。
ボール球でもブンブンしてるのはまた別だけど。
打者によって役割は違うかもだけど、少なくとも中距離打者以上がしっかり振って結果凡退しても、よくしっかり振り切ったって称えられる文化が根付く球団が強くなっていく気がする
フロントは引退後のマスターを何が何でも囲え
初球からガンガン振って四球なんて頭に無いスタイルでついに首位打者まで取っちゃうあたり
結果でるなら近藤みたいにじっくり見るスタイルでもいいけどドラゴンズで待球して結果出してる選手は多くないし積極的にいく文化を育んでもいいと思う