■2024.03.18 webスポルティーバ
今中慎二「彼の真っすぐは空振りが取れて、高めに投げても打ち取れます」
— 集英社スポルティーバ (@webSportiva) March 18, 2024
かつての中日のエースが臨時投手コーチとして伝えた「四球の多さ」「体の開きの早さ」への対策法とは?#中日ドラゴンズhttps://t.co/PbgKqdpafQ
中日の命運を握る髙橋宏斗の調子は?
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今中慎二氏に、競争が激しくなりそうな先発やリリーフ陣で注目する投手について聞いた。
「ここまで名前を挙げていない投手が出てくる可能性も」 https://t.co/PavOLGbX3g
■2024.03.18 webスポルティーバ
今中慎二が中日の臨時投手コーチとして伝えた「四球の多さ」「体の開きの早さ」への対策
【体が早く開かないようにするための「脚のステップ」】
――間近で見て「いい」と思ったピッチャーはいますか?
今中 まずは全体的に、強いボールを投げるピッチャーが多いです。強いボールというのは「球速」じゃなくて「球威」。140km台前半~中盤でも強いボールを投げるピッチャーが多かったですね。球速以上に速く感じたのは、藤嶋健人でしょうか。彼の真っすぐは空振りが取れて、高めに投げても打ち取れます。
――初速と終速の差があまりない?
今中 それもあるかもしれませんが、藤嶋は手の出どころが見にくいんです。腕のテイクバックが小さくて出どころが見にくいのでバッターはタイミングが取りづらいんでしょう。それはピッチャーにとって大事な部分で、球威があっても手が見やすいと、今のバッターはそう簡単には抑えられません。その逆で、球威が少し落ちても、手の出どころが見にくいと意外と打ち取れるものなんです。
ただ、髙橋宏斗や仲地礼亜など、手の出どころが見やすいピッチャーが多いな、とも感じました。球速だけなら150km超えのボールを投げるピッチャーは多いのですが、バッターからすると打つのはそこまで難しくないはず。体の開きも早くなりがちで、ボールがシュート回転してしまいます。我慢しないといけないんですが、「開くな」と言われても開きやすくなってしまうのはよく理解できます。僕も経験していますから(笑)。
――体が早く開かないようにするための対策などはあるんですか?
今中 ピッチャー陣に伝えたのは、踏み出す足の使い方です(右投手であれば左足)。踏み出した足を地面につける際、親指のほうからつけることで体の開きを遅らせることができます。また、着地させた足の踏ん張りがきくので、体の軸が安定して横に流れることもありません。ただ、髙橋も仲地もそうですが、つま先全体を地面につけるピッチャーが多い。その場合は踏ん張りがきかなくなるので、体が早く開いてしまうんです。
手の位置は横だろうが上だろうが、どこでもいいんです。でも、足が踏ん張れないと体の開きが早くなって手が見やすい。手の位置ばかりを気にせず、足を意識すれば自然と手の出どころが見えにくくなるよ、と伝えました。
――そういう傾向があるピッチャーに対して指摘したんですか?
今中 気になったピッチャー全員に話しました。(ウンベルト・)メヒアはブルペンで投げるボールはいいけど、バッターが立つと打たれていましたが、やはり体の開きが早かった。150km以上のボールでも空振りが取れず、打ち返されてしまうのは手が見やすいからだという話をしました。(マイケル・)フェリスもそうです。
(ライデル・)マルティネスは別で、彼の場合はキャッチボールや立ち投げを見ただけでも、打たれない理由がわかりました。そりゃあ160km前後のボールを投げて、手の出どころが見にくかったら打たれないよなと。そういう要素が揃っているから、常に無双状態のピッチングができるんでしょうね。
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中日臨時コーチを務めた今中慎二さんがブルペン投球を見た瞬間に「とんでもない奴や、こいつは」と感じた投手
中日臨時コーチを務めた今中慎二さんが「ドラゴンズのピッチャーの中ではナンバーワン。ライデルに引けを取らないですよ、パワーは」と語る中日投手
今中慎二さんが語ります。