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権藤博さんが47年前に米国で出会った名もないコーチ「ミスター・ゴンドウ、教えてくれるのはありがたい。でも…」

権藤博

■2022.12.24 日刊ゲンダイDIGITAL(@nikkan_gendai)さん / Twitter

【権藤博の「奔放主義」】新任の中日・和田一浩打撃コーチも口にする指導の神髄「教えない教え」 

■2022.12.24 日刊ゲンダイDIGITAL

新任の中日・和田一浩打撃コーチも口にする指導の神髄「教えない教え」
権藤博さんが47年前に米国で出会った名もないコーチ「ミスター・ゴンドウ、教えてくれるのはありがたい。でも…」

 現役引退後、73年に二軍投手コーチとして中日に復帰した私は、その翌々年の秋に単身で米国へ行った。レッズとレッドソックスのワールドシリーズを観戦したあと、入団間もない若手が集う教育リーグを視察して回ったときのことだ。

 よく言えば「原石」の集まりで、中には基本のキの字も知らないような選手も少なくなかった。守備練習でフライがあがり、右翼手が「OK、OK」と捕球体勢に入ったと思ったら、ボールは10メートル以上も横にポトリ。思わず傍らにいたコーチに「He’sstupid(彼は間抜けだ)」と冗談交じりに話しかけると、こんな答えが返ってきた。

来年の今頃、彼が同じようなプレーをしていたら確かにストゥーピッドだ。でも、彼はルーキーなんだ

 日本なら「そんな打球も捕れんのかっ!」と罵声が飛び、すぐに身ぶり手ぶりの指導が始まるところ。でも、向こうのコーチは、「
ルーキーなんだからできなくて当然だよ」と、平然と受け入れるのだ。打撃練習を見ていて、まったく打球が前に飛ばない選手が、「どうすればいい?」と助けを求めてきた。私は「ステイバック。もっとバックスイングでタメをつくればいい」とアドバイス。要領をつかんだようで、打球が飛び始めた。すると、コーチがやってきて、私にこう言うのだ。

■目からウロコの米視察
ミスター・ゴンドウ、教えてくれるのはありがたい。でも、教えられて覚えた技術はすぐに忘れる。逆に自分でつかんだコツは忘れない。だからコーチは、選手が自分でコツをつかむまで、じっと見守ってやらなければいけないんだ

 これぞ、指導の神髄と目からウロコが落ちた。思えば、自分の現役時代もそうだった。指導者からのアドバイスはあったが、失敗と反省と成功を繰り返しながら、自分で考え、創意工夫してステップアップしていったじゃないか。

 中日の打撃コーチになった和田一浩(50)が就任会見で「理想のコーチ像は?」と聞かれ、「理想は教えないこと」とこう言っていた。

僕もいろいろな指導者に指導を受け、きっかけをつくってもらった。ただ結局、最後は自分自身でこうしようというのを見つけなければダメ。自分で理解して練習しなければ身につかない

 くしくも、近鉄時代に私と同じ釜の飯を食ったロッテの吉井理人新監督も「最高のコーチは、教えない。」(ディスカヴァー携書)、「吉井理人コーチング論 教えないから若手が育つ」(徳間書店)などを書いている。

「教えない」監督、コーチの成否が楽しみだ。

詳細はこちらから

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権藤博さんの指導の原点はアメリカにあったようです。

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