
■2025.12.13 CBCラジオ
『若狭敬一のスポ音』

…
若狭アナ:
石伊選手、
「色々な課題、色々な学びがあった中で、一番大きな学びは何ですか?」と聞きますと、
石伊:
配球です。
1人の打者と何度も何度も対戦するという経験を人生で初めてしました。
と。
もうね、石伊さんと話をしていると「人生初」という言葉が物凄く出てくるんですね。
当然、子供の頃から尾鷲ですよ、彼はね。
地元出身で、小学校、中学校、高校、大学、社会人と、ずっと野球というのはしてるんですが、
もうプロになって「人生初」が多すぎる!
石伊:
多い人だと1年で100打席も対戦するんです。
こんなことはアマチュアではあり得ません。
よくシーズンを通しての配球が必要だとか、
「餌撒き」が大切だとか聞いてはいたんですが、
その大切さが初めて分かりました、感じました。
ただ、分かった、感じただけで、
正直、どういうふうにすればいいかは理解できていません。
と。
「どんな場面で餌を撒いたんですか?」、
石伊:
色々ありますが、
巨人の岡本さんとの対戦で、
実はベンチの大野奨太コーチからサインが出ていて、
僕はあまり意図が分からないままインコースを続けたことがありました。
ただ、それが効いて、ここぞの場面で外の変化球で打ち取れたことがあって、
「あっ、やっぱり餌を撒くことというのは重要なんだ」と感じました。
僕のリードには「遊び心がない」とも、よく指摘されます。
プロの対戦は前の打席はもちろん、前の球、
そして前の試合、色々と繋がっているので、
1年間トータルの配球を考える必要があると気づきました。
と。
「このね、1年トータルの配球は石伊さん、現役時代、それを吉見投手がよく言ってましたよ」、
キャッチャーのことを言う場面だったんですが、
吉見:
正捕手のキャッチャーというのは、
1年、シーズン通しての配球をする。
2番手キャッチャーは1試合通しての配球。
だから4打席とか5打席をどう打ち取るか。
本当にピンポイントでたまに出てくる3番手キャッチャーは1打席の配球。
と。
「1年目から正捕手に必要なことを学べたのは大きいですね」、
石伊:
いや、本当にそうだと思います。
あとデータの使い方も学びました。
アウトコースのスライダーが苦手というバッターがいたとしても、
ピッチャーによってそのスライダーは違うので、
ケースバイケースで対応していかないといけません。
今シーズン、例えば先発が大野雄大さんと分かっていた、
そして相手が阪神だったとすると、
前回の大野さんと、阪神の映像を見ますし、
大野さんと同じようなタイプのピッチャーと阪神がどのようなアプローチをしていったかも見ますし、
データも整理しますし、
シミュレーションして試合に臨みます。
だからもう準備で1試合してるようなものなんですね。
で、実際に試合をしてまた試合後に反省しての繰り返しです。
と。
「この準備、実戦、反省、石伊さんそれは谷繁さんが同じこと言ってましたよ」、
谷繁:
俺は大洋時代、横浜時代、
若い頃は特に1日3試合していた。
準備で1試合。
もう1回から9回までシュミレーションですよ。
で、実際にやるんですよ試合をね。
で、そのあとは大矢明彦さんとその日の1球目から最後の球まで、
将棋を指す棋士が棋譜を覚えてるように、全部、球種を暗記して反省していく。
と。
凄いですよね。
めちゃくちゃキャッチャーって頭使うんですよね。
なんだかね、谷繁さんのかつての発言とか考え方に、
結構、近いものを石伊選手からは私、感じました。
天からプロという環境の変化で、
石井選手プロで必要な多くのことを学んだようです。
特に配球。
何度も対戦するバッターに対して、
試合前に準備を徹底して、時には遊び心を持って餌を撒いてデータを頭に入れつつ、
ケースバイケースで対応して、
1年通しての配球を考える、
そしてとにかく勝って終わる。
「キャッチャーにとって嬉しいことは何ですか?」という質問もしたんですよ。
すると、
石伊:
勝って終わること。
と答えたんですよ。
これも谷繁さんの発言そっくりなんです。
谷繁さんに一度聞いたことがあるんです。
「谷繁さん、3000試合も出ました。2000本も打ちました。キャッチャーにとって一番大事な評価は何の数字ですか?」、
谷繁:
勝ち数。
と答えたんですよ。
谷繁:
マスクを被ってゲームをとにかく勝って終わらせる。
それがキャッチャーの一番の評価なんだ。
って。
石伊選手、とっても名捕手の考え、発言が似ているなと、
ナゴヤ球場で、この前、話していて思いました。
『若狭敬一のスポ音』

明日の「スポ音」コラムは「環境の変化は刺激と学びを与える。2人の選手に聞いてみた」と題して語ります。仲地投手と松木平投手の近況にオフの補強について私見も。さらにドラゴンズ二軍本拠地移転の新情報もお伝えします。お楽しみに!
— 若狭敬一のスポ音 (@cbcspoon1053) December 12, 2025
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若狭アナ:
石伊選手、
「色々な課題、色々な学びがあった中で、一番大きな学びは何ですか?」と聞きますと、
石伊:
配球です。
1人の打者と何度も何度も対戦するという経験を人生で初めてしました。
と。
もうね、石伊さんと話をしていると「人生初」という言葉が物凄く出てくるんですね。
当然、子供の頃から尾鷲ですよ、彼はね。
地元出身で、小学校、中学校、高校、大学、社会人と、ずっと野球というのはしてるんですが、
もうプロになって「人生初」が多すぎる!
石伊:
多い人だと1年で100打席も対戦するんです。
こんなことはアマチュアではあり得ません。
よくシーズンを通しての配球が必要だとか、
「餌撒き」が大切だとか聞いてはいたんですが、
その大切さが初めて分かりました、感じました。
ただ、分かった、感じただけで、
正直、どういうふうにすればいいかは理解できていません。
と。
「どんな場面で餌を撒いたんですか?」、
石伊:
色々ありますが、
巨人の岡本さんとの対戦で、
実はベンチの大野奨太コーチからサインが出ていて、
僕はあまり意図が分からないままインコースを続けたことがありました。
ただ、それが効いて、ここぞの場面で外の変化球で打ち取れたことがあって、
「あっ、やっぱり餌を撒くことというのは重要なんだ」と感じました。
僕のリードには「遊び心がない」とも、よく指摘されます。
プロの対戦は前の打席はもちろん、前の球、
そして前の試合、色々と繋がっているので、
1年間トータルの配球を考える必要があると気づきました。
と。
「このね、1年トータルの配球は石伊さん、現役時代、それを吉見投手がよく言ってましたよ」、
キャッチャーのことを言う場面だったんですが、
吉見:
正捕手のキャッチャーというのは、
1年、シーズン通しての配球をする。
2番手キャッチャーは1試合通しての配球。
だから4打席とか5打席をどう打ち取るか。
本当にピンポイントでたまに出てくる3番手キャッチャーは1打席の配球。
と。
「1年目から正捕手に必要なことを学べたのは大きいですね」、
石伊:
いや、本当にそうだと思います。
あとデータの使い方も学びました。
アウトコースのスライダーが苦手というバッターがいたとしても、
ピッチャーによってそのスライダーは違うので、
ケースバイケースで対応していかないといけません。
今シーズン、例えば先発が大野雄大さんと分かっていた、
そして相手が阪神だったとすると、
前回の大野さんと、阪神の映像を見ますし、
大野さんと同じようなタイプのピッチャーと阪神がどのようなアプローチをしていったかも見ますし、
データも整理しますし、
シミュレーションして試合に臨みます。
だからもう準備で1試合してるようなものなんですね。
で、実際に試合をしてまた試合後に反省しての繰り返しです。
と。
「この準備、実戦、反省、石伊さんそれは谷繁さんが同じこと言ってましたよ」、
谷繁:
俺は大洋時代、横浜時代、
若い頃は特に1日3試合していた。
準備で1試合。
もう1回から9回までシュミレーションですよ。
で、実際にやるんですよ試合をね。
で、そのあとは大矢明彦さんとその日の1球目から最後の球まで、
将棋を指す棋士が棋譜を覚えてるように、全部、球種を暗記して反省していく。
と。
凄いですよね。
めちゃくちゃキャッチャーって頭使うんですよね。
なんだかね、谷繁さんのかつての発言とか考え方に、
結構、近いものを石伊選手からは私、感じました。
天からプロという環境の変化で、
石井選手プロで必要な多くのことを学んだようです。
特に配球。
何度も対戦するバッターに対して、
試合前に準備を徹底して、時には遊び心を持って餌を撒いてデータを頭に入れつつ、
ケースバイケースで対応して、
1年通しての配球を考える、
そしてとにかく勝って終わる。
「キャッチャーにとって嬉しいことは何ですか?」という質問もしたんですよ。
すると、
石伊:
勝って終わること。
と答えたんですよ。
これも谷繁さんの発言そっくりなんです。
谷繁さんに一度聞いたことがあるんです。
「谷繁さん、3000試合も出ました。2000本も打ちました。キャッチャーにとって一番大事な評価は何の数字ですか?」、
谷繁:
勝ち数。
と答えたんですよ。
谷繁:
マスクを被ってゲームをとにかく勝って終わらせる。
それがキャッチャーの一番の評価なんだ。
って。
石伊選手、とっても名捕手の考え、発言が似ているなと、
ナゴヤ球場で、この前、話していて思いました。
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