中日・大野雄大の“投球術”「150キロのスピードも特別素晴らしい変化球があるわけではない。逆球もありますけど、やっちゃいけないことはやらないように…」

■2025.08.27 中日スポーツ

中日・大野雄大、またも救った連敗ストッパー 今季連敗中に6度登板し、その全てで白星 円熟の投球術でチーム急降下時の”セーフティーネット”に


 「尻上がりによくなっていましたし、交代はしましたけど次の回のことも考える余力があった。懐かしい感覚でしたね」

　冷静なマウンドさばきが光った。1点を先制してもらった直後の4回。先頭で4番村上と相対した。言わずと知れた日本球界を代表する強打者で、7月下旬の1軍復帰から25試合で10本塁打。結果はツーシームを中前に運ばれるも、単打にとどめた。「村上選手に対してはシングル、四球ならOKという気持ちで投げていた。ゼロで抑えられたのでよかった」と後続を凡打に打ち取り、スコアボードにゼロを並べ続けた。

　4回の村上の中前打以降は7回を終えるまで12人連続でアウトと危なげない投球。「150キロのスピードも特別素晴らしい変化球があるわけではない。逆球もありますけど、やっちゃいけないことはやらないように気を付けている」。あと1カ月で37歳を迎えるベテラン。これまで積み上げてきた経験と実績が、危機を察知して目の前の打者を打ち取る投球術につながっている。

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