中日・柳裕也「これまで投げてきて、あの試合だけですね。マウンドで投げている時に試合以外のことを考えたのは…」

■2025.08.13 中日スポーツ

中日・柳裕也、通算158試合に投げてきた中『あの試合だけ』…心揺さぶられた登板【番記者メモ】


　「これまで投げてきて、あの試合だけですね。マウンドで投げている時に試合以外のことを考えたのは…」

　やるか、やられるかのプロの世界。登板時には常に目の前の打者、相手打線との勝負に全神経を集中させてきたが、「あの時は試合中も雄介さんのことを考えていました」。そう振り返るのは2021年7月8日の、この日と同じ東京ドームの巨人戦。その2日前。チームメートの木下雄介さんが練習中に倒れた。17年の同期入団で学年は木下さんが1学年上。「いいお兄ちゃんみたいな感じ。1年目の時から、ずっとため口で話してましたね」。プライベートでも一緒に遊びに行く、家族ぐるみの仲だった。一報を聞いていた中でのマウンド。心は揺さぶられたまま、登板中も木下さんのことが頭に浮かんだ。ただ、動揺を言い訳にはしたくない。8イニングを4安打無失点。魂の快投で挙げたプロ通算27勝目だった。「今だったら松山と守護神争いをしていたんでしょうね」。これからも亡き友のことを心に置きながら、マウンドで白星を積み上げていく。

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中日・柳裕也、マウンド上で“初めて”の試み

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