元中日スカウト・中田宗男さんが祖父江大輔のドラフト指名を一時ためらった理由

■2025.05.27 中日スポーツ

「短くても太い野球人生を」期待を超えた中日・祖父江獲得の裏側 トヨタ4年目に変貌も指名ためらったワケ


　戦力になる自信はありましたが、年齢、そしてトヨタ自動車という世界的な企業なのが、指名をためらわせます。プロの世界に引退後の保障はありません。野球をやめてからの人生の方が長いのです。しかし調査の結果、本人が「どうしてもプロで勝負したい」。ドラフト直前に中日2軍との練習試合で好投したことも指名を後押ししました。

　スカウトとして重なったのは、同じリリーフ右腕の森田幸一でした。遅いプロ入りで5位指名も共通点。こちらとしては「短くてもいい。太い野球人生を」という期待でした。ところが祖父江は最優秀中継ぎのタイトルという勲章を手に入れただけでなく、通算500試合登板まであと1。見事に「長く」も体現してくれたのです。

　これは結果論ですが、高校時代に野手だったことで肩肘を酷使されなかったのがよかったのか…。体の力と強さ、忍耐力。その総合力は私たちの期待も予想も上回っています。

　入団して2、3年目までは、私の顔を見るたびに「指名してくださってありがとうございます」とペコリと頭を下げてくれていたものです。もちろん感謝したいのはこちらの方。素顔は礼儀正しく、もの静かですが、ひとたびマウンドに上がれば鋭い眼光で打者をにらみつける姿は、ファンの皆さまもご承知ですね。自分自身を奮い立たせている部分はあるのでしょうが、ああいう選手はめっきり少なくなってきたのかなと思います。現在は2軍で調整中ですが、再昇格と500試合登板を楽しみにしています。

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中田宗男さん、石川昂弥の打撃について語る「石川は丁寧な打撃もできます。変な表現になりますが、初球をセンター前ヒットにできてしまうのです。それが持ち味でもあり、最大の長所を打ち消しているようにも…」

中田宗男さんが明かしました。

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