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侍ジャパン・井端弘和監督、侍ジャパン監督就任に至るまでの経緯を語る「今でもはっきり覚えていますけど、正式にオファーの連絡があったのは…」

井端弘和
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就任オファー受け次の日の夜には「やります」 侍J・井端監督誕生の舞台裏


 23年5月末で任期が満了となり、退任した栗山英樹監督の後任人事を巡って、ここから事態は迷走を極めることとなる。各種報道では様々な候補の名前が挙がったが、最初に有力視されていたのが前ソフトバンク監督(当時)の工藤公康だった。現役時代は11度の日本一を経験するなど〝優勝請負人〞と呼ばれ、監督としてもチームを5度の日本一に導くなどその実績は申し分ない。しかしその報道に対して侍ジャパンを管轄する日本野球機構(NPB)も工藤本人も明確に否定。7月頃には工藤ジャパン誕生の機運は一気に鎮まることとなった。

 その後も前巨人監督(当時)の高橋由伸、前ロッテ監督の井口資仁、さらには国民的スターともいえるイチロー、松井秀喜などの名前も挙がったが具体的な進展はなく、9月に入ると栗山監督の再登板という声も聞かれることとなったのだ。これまでも監督人事が難航したことはあったが、11月には若手中心のメンバー構成になるとはいえ、『アジアプロ野球チャンピオンシップ2023』も控えており、それにもかかわらず9月を迎えても監督が決まらないというのは異例のことであった。

「考える時間が3日間しかなかった」という中で
 ようやく動きが見られたのは9月下旬だった。23年9月25日、スポーツ紙各紙が井端の12監督就任が決定的となったことを一斉に報道、10月4日には正式に発表された。井端監督就任に至るまでの報道と、WBCの優勝から約半年もの時間を要したことを考えても、ドタバタの就任劇だったことは間違いない。また21年の東京五輪優勝に続く国際大会(WBC)優勝の後を受けての監督就任ということで相当な覚悟も必要だったはずだ。そんな監督就任に至るまでの経緯を井端はこう語る。

 井端「今でもはっきり覚えていますけど、正式にオファーの連絡があったのは9月21日の木曜日の夜でした。印象に残っているのが『週明けの月曜日までに返事が欲しい』ということ。NPB側もかなり時間がなくて切羽詰まっていたみたいで、もし自分が断ったらすぐ次の人にオファーしないといけない状況だったみたいです。だから月曜日に返事をするとしても、考える時間が3日間しかなかったんですよね。こんなに急に決めないといけないのかというのが最初に思ったことでした

 前述した通り、報道が出たのが24日の日曜日であり、まさに井端本人も語る通りのスピード決着だったのだ。ただ、監督候補として名前が挙がったのは比較的早い段階だったことも事実である。3月のWBC優勝直後、工藤、高橋と並んで井端が候補となっていると報じた記事もあった。筆者も井端も、ちょうどその時は甲子園球場での春の選抜高校野球取材で連日顔を合わせており、報道が出た後に「監督やるんですか?」と聞いたところ「やるわけないじゃないですか」という返答があったことをよく覚えている。ただこの時点では候補には挙がっていたものの、具体的なオファーはなく、その理由についても井端はこう答えている。

井端「22年からU-12(12歳以下)の侍ジャパンの監督を2年間やらせてもらって、夏にはワールドカップも控えていました。それが終わったら次はU-15(15歳以下)の監督ということも決まっていたので、まさか自分にオファーが来るとは思わなかったんです。そういう意味ではいきなりトップチームは早すぎるなということも思いましたね

 NPB側からしても、次はU-15の監督を務めることになっている井端が優先順位として低くなるのは当然であり、オファーが9月下旬までにずれ込んだ原因の一つであると言えそうだ。ただ井端は、稲葉篤紀監督時代には侍ジャパントップチームの内野守備・走塁コーチを務め、21年の東京五輪優勝も経験している。が、監督となるとU-12侍ジャパンでしか経験がない。WBCで全勝優勝という輝かしい成績を残した栗山監督の後任を務めることは相当なプレッシャーであるはずだが、それでも監督就任を決断できたのはどんな背景があったのだろうか。

 井端「話をもらった時にまず『どうしようかな』と迷ったんですね。でも迷っているということは自分の中でもやる気があるんだなと思いました。これまでも野球に関することで何か依頼があって、断ってきたケースはすぐその場で決められたんですよ。だからいったん『考えます』とは言いましたけど、回答期限まで時間もなかったので、すぐに決めることができて、次の日の夜にはやりますという電話をしましたね。あとオファーの電話が(NPB事務局長の)井原(敦)さんじゃなくて、ずっと前から知っていて、いつも話をしている中村勝彦さんからだったので、身構えることなく話が聞けたっていうのもありますね。そのあたりはNPBの方も考えて中村さんからの電話にしてくれたのかもしれません。

 WBCで勝った後だからということは特に考えませんでした。勝ち負けについては誰がやっても勝つ時は勝つし、負ける時は負けるので。そこであれこれ考えても仕方ないかなと。それよりも考えたのは先々のことですよね。オリンピックでもWBCでも優勝できたわけですから、今のトップチームのメンバーはある程度の力があることは間違いありません。ただ、今後も何かしらの国際大会が毎年あって、選手もどんどん入れ替わっていきます。23年の優勝メンバーでも、次の26 年のWBCで主力になれる選手は多くない。26年が終わったら次は28年のロサンゼルスオリンピックもある。それを考えたらどんどん若い選手、新しい力が出てこないといけない。NPBからも、直近の大会で結果を出してくれということよりも、先々を考えて若い選手を発掘してほしいということを言われたので、そういう意味でも思い切ってやることができるなというのはありました

 
 10月4日に行われた監督就任会見でも11月のアジアプロ野球チャンピオンシップについて触れ、「若手選手発掘の貴重な機会である」とも話している。NPBからの要望があったということはもちろん影響していると思われるが、目先の結果だけでなく常に先のことを考えられる未来志向という点は井端の監督、指導者としての大きな特徴と言えそうだ。ちなみに当初から就任が決まっていたUー15侍ジャパンの監督についても予定通り就任することとなり、トップチームと育成年代を兼任する初めての代表監督誕生となった。

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井端弘和さんが語りました。

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 2 件のコメント
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  1. 593 :Tc4M0YTcy-4ZG(pl27549.ag1313.nttpc.ne.jp)-ND
    2024年6月17日 15:44
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    立浪から直でバトン渡すのは怖い

    2
    6
    -4
    • 044 :jJjN2ZDJh-zMj(pdf877808.tubecm00.ap.so-net.ne.jp)-MD
      2024年6月18日 00:08
      >>593
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      一旦井上一軍監督で強くしてから井端監督がいいかもな

      3
      0
      +3

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