■2023.11.18 Number Web
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「もう、どうしていいか分からない」DeNA・細川成也を救った“中日からの指名”「現役ドラフトがなかったら、人生を変えられていなかった」
制度がなかったら、今ごろクビになっていたかも
「本当によかったな、という風に思っています。こういう制度がなかったら、僕は今ごろ戦力外のリストに挙がって、クビになっていたかもしれない。大竹さんも去年と同じような1年を過ごしていたかもしれません。現役ドラフトがなかったら、人生を変えられていなかっただろうな、というところはありますね」
シーズン終了後に「野球できなくなるかもしれない」
1年前――。高卒6年目のシーズンの夏場を過ぎたあたりから、細川は背中に寒いものを感じていたという。
「6年やって結果を残していなかったのでそろそろ見切りをつけられるんじゃないかな、と自分でも感じていました。シーズンが終わって空き日があると、もしかして(戦力外通告の)電話がかかって来るんじゃないかな、って。野球できなくなるかもしれないと、少し覚悟していたところはあったんです」
一軍での出場機会は18試合まで減っていた。プロ1年目から主軸を担っていた二軍戦でも出番を奪われるようになると、危機感はさらに高まった。
「選手は敏感ですから、そういうのは感じとっている。さすがにプロ6年もやっていたら戦力外になった先輩たちも見ていますしね。ファームでも出番が減ったり、後半戦に入って、今までずっと使ってもらっていたのに急に(試合に)出たり出なかったりという感じになると、もしかしたら……って。ファームの最終戦に出たりしたら、いよいよ危ないかもな、とか。残りの試合数が少なくなるにつれて今年は(戦力外が)あるかもしれないという思いが強くなっていましたね」
最後のチャンスだなって
しかしそのスマートフォンを鳴らしたのは、戦力外通告ではなく「現役ドラフト」による移籍の連絡だった。12月9日、東京都内で電話を受けた細川は、中日から指名を受けたことを告げられる。
「驚きはなかったです。戦力外でないなら現役ドラフトに名前が出るかもしれない、という予感はありました。でもその時点ではもうプラスに捉えていました。このままベイスターズにいても、同じように終わってしまうかもしれない。頑張るしかないな、最後のチャンスだなって。環境を変えて心機一転やって、それでもダメならプロでは通用しなかったと思うしかない、って……」
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細川選手が語りました。