■2023.06.08 日刊スポーツ
【中日】OB堂上剛裕さんの新たな勝負「楽しんでもらえる企画を」グラウンドから制限ある土俵へ
パソコンを開いて試合だけでなく、イニング間のインターバルを見つめているのは、中日球団のイベント推進部に勤める堂上剛裕さん(38)だ。
「球場に来ていただいたお客さんに、試合が勝っているときだけでなく、負けているときでも、来て良かったと楽しんでもらえる企画を作りたいんです」。事務所の机上だけでなく、来場者がいる空気を自らも感じながらアイデアを錬っている。
堂上さんは、20年から球団職員になったが、03年に愛工大名電からドラフト6位で入団し、中日と巨人で13年間の現役生活も送ってきた。チームの堂上直倫内野手の実兄でもある。「イニング間のイベントは、お客さんにも楽しんでもらいたいですが、グラウンドにいる選手に迷惑がかからないようにしたい」。407試合、15本塁打86打点を刻んだ。グラウンドから見える景色も忘れていない。彼の上司も、他球場のイベントを視察。その足で、Jリーグや他競技のインターバルイベントなどの情報を収集している。
知恵の勝負だけではない。新規イベントには、もう1つの障壁も存在する。予算という「お金」。無尽蔵に軍資金はない。新規イベント後にはSNSで賛否両論のつぶやきもよく見受けるが、知恵プラス予算との戦いから生み出されていることを忘れてはいけないと思う。華やかなグラウンドとは違う、制限のある土俵で彼らは戦っている。
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イベントを支えているようですねぇ。