中日・岡林勇希、悪夢にうなされていた

■2023.01.02 スポーツ報知

【中日】岡林勇希「もう無理」悪夢に打ち勝ち最多安打…担当記者が見た2022総集編


　「佐野さんと同じ安打数で、最多安打取らせてよ…」。岡林の本音に胸が締めつけられた。タイトル争いまっただ中の昨年9月28日、DeNA戦（横浜）で4打数無安打。翌日の練習前のフェンス際で、消え入るような声でつぶやいた。

　同29日の同カードでも3打数無安打。ライバルのDeNA・佐野、阪神・中野に155安打で並ばれた。試合後、宿舎に帰っても寝ることができない。シーズン中も結果が出ようが出まいが悪夢にうなされ、何度も何度もベッドから跳び起きた。「もう無理かもしれないな」と頭を抱えたが、思い出したのは、父・弘樹さんの言葉だった。

　「せっかく選ばれて入ったプロ野球。誰もがこんな経験できない。楽しんでやるしかない」

　奮い立った。そして前向きな気持ちは結果につながった。同30日の対DeNA最終戦で4打数4安打。続く10月2日の今季最終戦・広島戦（マツダ）でも2安打を放ち、161安打でシーズンを終え、願い通り（？）佐野とタイトルを分け合った。

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