■2022.12.24 日刊ゲンダイDIGITAL(@nikkan_gendai)さん / Twitter
【権藤博の「奔放主義」】新任の中日・和田一浩打撃コーチも口にする指導の神髄「教えない教え」
【権藤博の「奔放主義」】新任の中日・和田一浩打撃コーチも口にする指導の神髄「教えない教え」
【権藤博の「奔放主義」】新任の中日・和田一浩打撃コーチも口にする指導の神髄「教えない教え」 https://t.co/r550RYwexS #日刊ゲンダイDIGITAL #日刊ゲンダイ
— 日刊ゲンダイDIGITAL (@nikkan_gendai) December 23, 2022
権藤博氏コラム「奔放主義」
— 日刊ゲンダイ スポーツ (@gendai_sports) December 24, 2022
新任の中日・和田一浩打撃コーチも口にする指導の神髄「教えない教え」 https://t.co/QONqXf8LIU #日刊ゲンダイDIGITAL #中日 #和田一浩 #教えない教え #コーチ
■2022.12.24 日刊ゲンダイDIGITAL
新任の中日・和田一浩打撃コーチも口にする指導の神髄「教えない教え」
現役引退後、73年に二軍投手コーチとして中日に復帰した私は、その翌々年の秋に単身で米国へ行った。レッズとレッドソックスのワールドシリーズを観戦したあと、入団間もない若手が集う教育リーグを視察して回ったときのことだ。
よく言えば「原石」の集まりで、中には基本のキの字も知らないような選手も少なくなかった。守備練習でフライがあがり、右翼手が「OK、OK」と捕球体勢に入ったと思ったら、ボールは10メートル以上も横にポトリ。思わず傍らにいたコーチに「He’sstupid(彼は間抜けだ)」と冗談交じりに話しかけると、こんな答えが返ってきた。
「来年の今頃、彼が同じようなプレーをしていたら確かにストゥーピッドだ。でも、彼はルーキーなんだ」
日本なら「そんな打球も捕れんのかっ!」と罵声が飛び、すぐに身ぶり手ぶりの指導が始まるところ。でも、向こうのコーチは、「ルーキーなんだからできなくて当然だよ」と、平然と受け入れるのだ。打撃練習を見ていて、まったく打球が前に飛ばない選手が、「どうすればいい?」と助けを求めてきた。私は「ステイバック。もっとバックスイングでタメをつくればいい」とアドバイス。要領をつかんだようで、打球が飛び始めた。すると、コーチがやってきて、私にこう言うのだ。
■目からウロコの米視察
「ミスター・ゴンドウ、教えてくれるのはありがたい。でも、教えられて覚えた技術はすぐに忘れる。逆に自分でつかんだコツは忘れない。だからコーチは、選手が自分でコツをつかむまで、じっと見守ってやらなければいけないんだ」
これぞ、指導の神髄と目からウロコが落ちた。思えば、自分の現役時代もそうだった。指導者からのアドバイスはあったが、失敗と反省と成功を繰り返しながら、自分で考え、創意工夫してステップアップしていったじゃないか。
中日の打撃コーチになった和田一浩(50)が就任会見で「理想のコーチ像は?」と聞かれ、「理想は教えないこと」とこう言っていた。
「僕もいろいろな指導者に指導を受け、きっかけをつくってもらった。ただ結局、最後は自分自身でこうしようというのを見つけなければダメ。自分で理解して練習しなければ身につかない」
くしくも、近鉄時代に私と同じ釜の飯を食ったロッテの吉井理人新監督も「最高のコーチは、教えない。」(ディスカヴァー携書)、「吉井理人コーチング論 教えないから若手が育つ」(徳間書店)などを書いている。
「教えない」監督、コーチの成否が楽しみだ。
詳細はこちらから
権藤博さん「プロに入ってくる人で、教えて上手くなるような人はいない」
レジェンド・権藤博さんが中日への入団を決意した理由 巨人が提示した驚くべき“条件”とは
権藤博さんの指導の原点はアメリカにあったようです。