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井端弘和さん「あれはランナーやドラゴンズ打線じゃなくて、自分の野球人生を繋げた送りバントだった」

井端

■2021.03.13 CBCラジオ

『若狭敬一のスポ音』
井端弘和さん「あれはランナーやドラゴンズ打線じゃなくて、自分の野球人生を繋げた送りバントだった」
若狭敬一のスポ音 | CBCラジオ | 2021/03/13/土 12:20-14:00
冒頭部分)




若狭アナ:
今日のお便りのテーマは「神様はいる」。

中日ドラゴンズは現在オープン戦を戦っている最中、

今日は残念ながらZOZOマリンスタジアムのロッテ戦は雨で中止になりましたが若手選手は必死に開幕1軍を目指してアピールしています。

しかし実力の世界、今日から開幕までのおよそ2週間で何人かの選手は開幕1軍を逃します。

その時の理由は結果を出せなかったこと、実力不足、アピール不足、これは非常に納得感のある、「仕方がないな」と割り切れる理由だと思います。

ところが過去には理不尽な理由で2軍に落とされた選手がいます。

これはCBCテレビのYouTube「燃えドラch」でも紹介があったので、ご存じの方も多いかと思いますが、アライバコンビで有名な、あの井端弘和さんです。

井端さんはルーキーイヤーの1998年にプロ初ヒットを放つなど18試合に出場、2年目の1999年に勝負をかけていました。

キャンプ1軍スタートになり、「よしっ!」と思っていました。

しかし、同じポジションのショートを守るあの福留孝介選手が鳴り物入りでドラゴンズに入団してきました。

沖縄キャンプ初日、井端さんは耳を疑うような言葉をコーチに投げかけられました。

 コーチ:
 おい、井端、

 お前は福留の練習相手で1軍に呼んだんだ。

 毎朝、福留は特守をする、

 それを星野監督が見守る、

 マスコミも注目するだろう?

 福留1人ではノックを受けるのがキツイから、お前が付き合え。


 井端:
 (はい!? 何ですか、その理由!?)


腹わた煮えくり返ったそうですがグッと抑えました。

毎日毎日、必死にノックに食らいつきました。

誰がどう見てもショートの守備は井端さんの方が上でした。

しかし、キャンプ最終日にコーチから、

 コーチ:
 おい、井端、お疲れさん。

 明日から2軍な。


と宣告されました。

理不尽すぎるでしょ、これ(笑)

結局この年、1999年は井端さん、シーズン中も1度も1軍に呼ばれなかったんです。

でも井端さんは腐りませんでした、そして考えました。

福留にないもの、今のチームにないもの、そして自分が伸ばせるもの、その3つの共通項が「バント」でした。

毎日毎日バント練習を繰り返したそうです。

翌2000年、またしても井端さんはキャンプ1軍スタートでした、見事に完走しました。

そしてキャンプ最終日、今度は「1軍のオープン戦に連れて行ってくれる」とコーチに言われました。

ところが今年もそうです。

オープン戦の若手あるあるなんですが、オープン戦中盤くらいに、丁度今頃です。

結果を残せなかった若手、さらにはミスを犯した若手は大体開幕1軍は漏れるんですね。

2000年3月5日、浜松球場、西武とのオープン戦が忘れられないオープン戦になりました。

この日は井端さんはスタメンを外れていて、ベンチでずっとこう思っていたそうです。

 井端:
 今日はこのまま何もなく終わってくれ…


これは偽らざる若手の本音、試合に出て結果を出せば1軍に近づくんですが試合に出てミスを犯すほうが悪いわけですよ。

ところがこの心境を神様が読んでいた、試合に出しちゃいます。

2番セカンドでスタメン出場の立浪和義さんが3打席打ち終わって途中からセカンドの守備に井端さんはつきました。

そして6-3で3点リードの6回裏、なんと打席が回ってきました。

よりによってノーアウト1,2塁、サインは送りバントでした。

 井端:
 1,2塁の送りバント、最悪…やりにくい…

 3塁フォースアウトになる可能性がある…

 ここで失敗したら明日から2軍だぁ…

 今までの1年間の努力が無駄になる…


よりによってその6回から西武のマウンドにはバリバリの松坂大輔投手が上がっていました。

 井端:
 よりによってなんで松坂なんだよぉ…


運命の初球、なぜか松坂はスライダーを投げてきました。

コツン、コロコロコロコロ…見事に送りバント成功!

井端さんは、

 井端:
 あれはランナーやドラゴンズ打線じゃなくて、

 自分の野球人生を繋げた送りバントだった。


と振り返っています。

実力不足で烙印を押されるなら誰もが納得、自分の足りないところを磨けばいいだけ。

しかし、井端さんのように理不尽な理由で訳も分からず2軍に落とされても腐らず、現実を受け止めて、やれることをやる、

これは野球の世界に限らず社会に出たらこんな理不尽な理由で訳も分からず不遇な扱いを受けることは沢山あると思います。

でも腐らず、やれることをやる、そんな姿を神様は見ていると思います。



若狭敬一のスポ音 | CBCラジオ | 2021/03/13/土 12:20-14:00
冒頭部分)

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開幕直前、どうしても2軍降格となる選手は出てくる季節。そんな中でも腐らず結果を出していけばきっと…! 頑張って欲しいですねぇ。

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