
■2025.11.04 (土井麻由実) – エキスパート – Yahoo!ニュース
元阪神・田上健一氏が愛媛で走塁革命! 独立のコーチ1年目で日本一&教え子を足でNPBへ送り出した手腕
■セイバー的指標による盗塁成功率80%以上を目指した
最初は昨年の成績など“予備知識”は頭に入れず、固定観念なくフラットに選手を見て個々の能力を把握した。その上で、足が使えそうだと手応えを得た。
現役時代、足のスペシャリストとして鳴らした田上コーチならではの走塁指導によって、チームの盗塁数は各段に増えた。だが、ただやみくもに走らせたわけではない。
「アウトになってもいいと走るのではなく、僕は成功率をすごく求めていました」。
田上コーチが設定したハードルは盗塁成功率80%以上。これはセイバー的な指標なのだという。
「80%以下だと『損をする選手』という判定になってしまう。80%以上だと、盗塁をすればチームにとってプラスの選手という指標があるんです」。
今季、チーム盗塁数が153で失敗は39。成功率.797で惜しくも目標を切ったが、チームトータルでのこの数字は非常に高い。リーグの最多盗塁を塗り替えた上野雄大選手は成功54、失敗9で成功率は.857、三上愛介選手も.811(43と10)でともにクリアしている。上野選手は昨年、盗塁数が10で成功率が.667、三上選手にいたっては.750の成功率とはいえ3コしか記録していない。大きな飛躍だ。
「最初にタイムを測ったとき、上野と三上は速かった。でも昨年の記録を見て驚きました。だからデータを出して、『このタイムだったら勝負できるよ。このタイミングでいけば、確実にセーフになれる』という話をして…。彼らは吸収も早かったですね。オープン戦で決まると自信をつけて、シーズンでもやってくれました」。
これまで己の武器を知らなかった彼らを、目覚めさせたのだ。もちろん、ほかの選手の意識も高まった。
「全員が全員、2人のようにというのは難しいですけど。とはいっても2人以外のほかの選手で合計56コ走っているので、それはもう十分よく走っているなと思いますね」。
“愛媛の足”は、ほかの球団にとって脅威だっただろう。
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