■2020.04.06 日刊スポーツ
NPB「コロナ特例」制定着手へ 5月取りまとめへ
日本野球機構(NPB)が新型コロナウイルス特例(仮称)の制定に着手する。6日、セ、パ両リーグの理事会と実行委員会を都内で行った。井原敦事務局長は「野球協約における新型コロナウイルス特例を、考えていかないといけない」と話した。
開幕が最短で5月下旬、6月にずれ込む公算もあり、143試合の実施が難しくなったことで同協約の改定が必要となった。今後、以下の主なルールが検討される見通しだ。
(1)登録抹消 感染疑いが出て、PCR検査を受け、後に陰性が判明した場合。通常10日間の1軍登録抹消期間を脳振とう特例のように、短くすることを検討する。1軍登録29人が増員される可能性も。
(2)支配下登録期限 7月31日がトレード、外国人選手獲得、育成選手の昇格など支配下登録期限。だが開幕が早くても5月下旬で期限まで間が短いため、期限を再設定する可能性がある。
(3)FA日数 出場選手登録145日を1年とするフリーエージェント(FA)資格条件はシーズン短縮により、影響を大きく受ける。このままでは1シーズン、1軍にほぼ登録されなければ1年に達しない。ダブルヘッダーは2日分にカウントすべきとの意見もある。また新型コロナウイルスに感染しても日数に反映されてもいいのではとの声もあるという。
(4)戦力外通告 10月1日以降から戦力外通告が可能だが、今季の同時期は試合数が多く残っているため、例年のルール運用では難しい。
今後は協約・ドラフト改定委員会で素案が作られ、次回の5月11日の実行委員会に取りまとめる見通しだ。
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プロ野球の『出場選手登録人数』、有事に備え29人から40人に拡大検討も 斉藤コミッショナー「新しいルールを作らないといけない」
【出場選手登録の再登録】
登録を抹消されるとその日から一軍の公式戦には出場できなくなり、10日間は再登録ができない。ただし、特例措置などによって再登録が可能な場合もある。
→PCR検査を受けても陰性なら10日間より前に再登録できる
【出場選手登録人数】
現在は29人まで登録が可能。
→29人から増員も
【支配下登録期限】
2008年以降は7月31日まで(トレード、外国人選手獲得、育成選手の昇格など)
→先延ばし、再設定
【FA権取得日数】
・国内移籍のFA権
2006年までのドラフトで入団した全選手 – 累計8年(通算1160日)経過で取得
2007年以降のドラフトで入団した高校生選手 – 累計8年経過で取得
2007年以降のドラフトで入団した大学生・社会人選手 – 累計7年(通算1015日)経過で取得
・海外移籍のFA権
全選手が累計9年経過で取得
→短縮、日数のカウント方法などを変更も
【戦力外通告】
現在は10月1日に第1次通告が始まる。
→先延ばし、再設定
異例の事態ということでNPBも柔軟にルールを変えていく必要性がありそうですね。