■2025.11.14 中日スポーツ
■2025.11.14 中日スポーツ
中日に「マスター」が帰ってくる！楽天戦力外の阿部寿樹を獲得へ 「ホームランウイング」新設の古巣でもう一花咲かせる
中日が、楽天から戦力外通告を受けた阿部寿樹内野手（35）を獲得することが分かった。プロ入りから中日に7年間在籍し、2022年11月に交換トレードで楽天へ移籍。口ひげを蓄えた風貌で竜党に親しまれた「マスター」が、来季は4年ぶりに竜のユニホームに袖を通す。
円熟味を増したマスターがドラゴンズに戻ってくる。12日に行われた選手会主催の合同トライアウト後、戦力外となった選手との交渉が解禁された。竜がアタックをかけたのが、竜党になじみ深い阿部だ。
岩手県出身の阿部は2016年にドラフト5位で中日に入団。26歳のオールドルーキーは堅実で安定感のある二塁守備と身長185センチの体格を生かしたパンチ力ある打撃が魅力で、プロ1年目には巨人・マシソンから逆方向へのプロ1号をマークした。初の規定打席に到達した19年は打率2割9分1厘、7本塁打、59打点。翌20年も2年連続で規定打席に乗せ、現在でもキャリアハイとなる13本塁打、61打点を記録した。人当たりの良さと口ひげを生やした容貌から「マスター」の愛称もついた。
22年11月に涌井との交換トレードで楽天へ移った。23年から3年間で計199試合に出場したが、今季は黒川、中島、ルーキーの宗山ら若手の台頭で出場機会が減少。9月下旬に来季は選手契約を結ばないことが楽天から発表され、古巣の中日が戦力として白羽の矢を立てた。
中日から移籍した後に復帰したのは、メジャー組では川上と福留、外国人ではアルモンテらがいる。現役では加藤匠も15年に中日でプロ入りし、21年の途中に交換トレードでロッテに移籍した後、22年オフに無償トレードで中日に戻った。現在は貴重な強肩捕手として戦力になっている。
プロ10年間の通算成績は706試合の出場で打率2割5分5厘、51本塁打、267打点。内外野を守れるユーティリティー性に加え、来季から本拠地のバンテリンドームナゴヤには「ホームランウイング」が新設されるだけに、長打力も期待される。36歳を迎えるマスターが古巣でもうひと旗揚げる。
▼阿部寿樹（あべ・としき） 1989年12月3日生まれ、岩手県一関市出身の35歳。185センチ、85キロ。右投げ右打ち。岩手・一関一高から明大、ホンダを経て2016年にドラフト5位で中日に入団。19年に二塁手の定位置を獲得。22年オフにトレードで楽天に移籍。24年8月に史上47人目となる全球団からの本塁打を記録した。今季は、19年以降では最少の43試合の出場にとどまった。
記事全文を読む
