大豊泰昭さん、チェン・ウェインへの“説得”

■2025.04.18 中日スポーツ

亡くなって10年…「“今中クラス”の投手が台湾にいる」大豊とチェンの物語 日米8球団による大争奪戦の裏側


　年が明け1月には2人で台湾に向かい、棒球協会に筋を通した上で交渉。2月にはキャンプ地の北谷で入団会見を行いました。懸案の兵役も学生（国立体育学院）の身分のまま、延期されることでクリア。大豊は棒球協会との折衝や地ならしをこなしただけでなく、チェンの両親からの信頼も絶大でした。「将来的には大リーグ」というチェン側の夢に理解を示しつつ、「まずは日本の野球で力をつける方がいい」と説得したのです。

　先日、チェンがバンテリンドームナゴヤで始球式を行いましたね。飛躍の機会を与え、大リーグ挑戦の約束をかなえてくれた中日との良好な関係を感じました。亡くなってちょうど10年。今回はぜひとも大豊とチェンの物語をお伝えしようと思いました。天国から始球式を見た大豊が「やっと自分の役目が終わったよ」とほほ笑む姿が、目に浮かびます。

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