彦野利勝さん「左打者3人が計算できつつある一方で、気掛かりは…」

■2025.03.23 中日スポーツ

【彦野利勝の目】13安打で1得点の中日打線…気掛かりな右打者3人　特に4番・石川昂弥は「自分が何とかしないと」と空回りしている


　オープン戦最後の試合も、相手の倍以上となる13安打で1得点。レギュラーとして期待されていた福永とボスラーが離脱し、得点力不足は今年も変わらない。だが、やるしかない。だれかがカバーしてやっていくしかない。

　昨年と比較し、岡林と上林の好調ぶりや村松の一本立ちは明るい材料だ。岡林が出塁し、積極的に二盗を仕掛けるなどして好機を広げれば、得点力は間違いなく上がる。上林と村松を打線のどこに置くかもポイントになるだろう。

　左打者3人が計算できつつある一方で、気掛かりは石川昂、細川、中田の右打者3人。特に4番を打つ石川昂は振りが大きいのが気になるし、「自分が何とかしないと」と空回りしている。

　この日も2併殺を含む5打数無安打。あとで映像を見返したら、「なんで、あんな球を打ったんだろう」と思うのではないか。それくらい余裕がないように見える。周りからいろいろ言われるのは4番だから当然。自分で自分を信用して、考えすぎずにやってほしい。

　開幕のDeNA戦で右打者3人で左腕・東を攻略するような展開になれば、チームは乗っていけるはず。一発ではなく、「線」になってつないでいくことができれば、決して悪くはない打線になると思う。

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