■2024.08.19 webスポルティーバ
今年、成長著しい若手投手が高橋宏斗(中日)と才木浩人(阪神)のふたりだ。ここまで高橋は、菅野智之(巨人)の11勝に次ぐ10勝を挙げ、才木も9勝、防御率1.67の好成績をマーク。はたして、彼らの好調の要因はどこにあるのか。解説者の与田剛氏に話を聞いた。https://t.co/8rhFmrEsCi
— 集英社スポルティーバ (@webSportiva) August 19, 2024
■2024.08.19 webスポルティーバ
中日・高橋宏斗&阪神・才木浩人はなぜ急成長を遂げたのか? 与田剛が徹底解説
【高橋宏斗のあくなき探求心】
ふたりの好調さの要因として挙げられるのは、高橋は左右、才木は高低のコントロールのブレがなくなったというのが一番です。以前は、ストライクを取りにいったところがボールになり、カウントを悪くして甘く入ったところを痛打されるというケースがありましたが、今季はそこが大幅に改善されました。
とはいえ、これは目で見てわかることにすぎません。大事なことは、なぜ改善されたかということです。もちろん、技術面でも挙げるポイントはありますが、私が注目しているポイントは”意識”です。
たとえば高橋は、昨年からずっとフォームの改善に取り組んできました。尊敬している山本由伸(ドジャース)を意識したフォームにチャレンジしていた時もありました。ただ、なかなかうまくいかなかった。
キャンプではフォームが変わってしまって、もとに戻す、戻さないで首脳陣とコミュニケーションが取れていないのでは……といった話を聞いたこともありました。でも本人は、常に向上心を持ち続け、粘り強く自分に合ったフォームを模索し続けていたのだと思います。
これは投手に限った話ではありません。選手というのは、いつも「もっとうまくなりたい」と考えて時間を過ごしています。オフでもシーズン中でも、毎日です。
その過程で手応えをつかむこともあるし、迷うこともあります。そのなかで大事なことは、たとえ結果が出ないからといってすぐにやめたり、変えたりすること。何が正しいかなんて、それこそ簡単に結論が出るものじゃありません。フォーム修正にしても、ある投手に適したことがほかの投手に当てはまるとは限りません。人それぞれ骨格、筋力、みんな違いますからね。
今季、高橋はなかなか手応えをつかめず、開幕はファームで迎えました。しかし、心が折れることなく、じっくりフォーム修正に取り組んだことが、ようやく実を結びました。「大変」という言葉は、「大きく変わる」と書きますが、大きく変わる時ってしんどい思いをしなければ得られないものなんですよね。
記事全文を読む
前中日監督・与田剛さん、松山晋也について「こんな時こそ…」
前中日監督・与田剛さん、梅津晃大は「根本的に…」
与田剛さんが語ります。