井端弘和さんが語る、立教大・山田健太の“評価”

■2022.10.11 スポーツナビ

二刀流･矢澤、“即戦力”蛭間や山田らの評価は？　井端と西尾が語るドラフト上位候補･大学／社会人編


山田はプロでやれる体力はある

井端　大学生の野手で言ったら山田（健太／立教大）ですか。雰囲気がありますよね。もうちょっと春に打ってくるのかなと思っていたんですけどね。春のオープン戦でNTT東日本と対戦したときに良いホームランを打ったんですよ。3年まで見ていましたけど、凡打の内容というかフォームが固まってきたなと思っていたんですけど、シーズンに入ったら……。

　オープン戦くらいの感じだと多分プレッシャーもなくやれていると思うんです。だからプロ野球でもちょっと試合に慣れてきたときに本来のものが出るのかなと思っているんですけどね。リーグ戦とかになってくると、いらない気持ちの変化だったりとか、キャプテンだしそういうのもやらないといけないとか、そういう色んなことがバッティングフォームを崩すというか、安定感がなかったなというのは見ていて思いましたね。（プロだと）毎日試合なので、背伸びというか、いらない力が出てこなくなるときが来ると思うんですね、試合に慣れれば。

西尾　なるほどなるほど。

井端　あとは大学生でも社会人でも高校生もそうですけど、一年間やれる体力があるかないかで大きく変わってくると思うんですよね。その辺では（山田には）体力的な部分はあるなと個人的には思ったので、あとはどれだけ慣れるかだけ、気持ちの面で慣れるかだけだと思うんですよね。

西尾　春はちょっとマークも厳しいしキャプテンだし、大学JAPANもキャプテンだったり、ちょっとバッティングも小っちゃくなってて、ヒットは出ているけど強打が鳴りを潜めている感じでしたね。

井端　オープ戦でやったときは、フォロースルーが大きく、放物線を描いて良いホームランで、その後の打席も追い込まれてもうまくファールをしながら自分が狙っているボールが来たらフルスイングしていて、大したもんだなと思ったんです。ただファールしているだけじゃなくて狙い球が来たらフルスイングして、そのまま良い角度で上がってセンターフライかなにかだったんですけど、技術もあるなと思いながら見ていました。

西尾　守備はどうですか？　セカンドをやっていますけど。

井端　まぁ、ちょっと……硬いですよね。

西尾　なるほどなるほど（笑）。

井端　硬さもそうですけど、軽快さを出そうとしているんですけど、軽快さを出そうとすることが無駄な動きにもなりかねない。だからまずはきた打球をアウトにすることですね。軽快さというのは後からついてくるとものだと思うので。余計な動きを入れなければ、もっと落ち着いて野球ができるのかなと。守りでも、バッティングよりは自信なさげかなと思って見ていました。だから多分、ちょっと軽快に見せようとか、そういうのが出るのかなと思うんです。軽快って、軽快にしようと思ってしているわけではないと思うんで。

西尾　そうですね。確かに本人も守備のことを言われるから、こうなんかちょっと（軽快に）見せようという気持ちがある感じがしますね。

井端　だからあれが僕の中では余計で、普通に捕って普通に投げての方が、落ち着きがあるんだなって見えるんですけどね。

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守備面に関する指摘はあるものの、打撃面などでは高く評価しているようですねぇ。

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